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2019年8月6日

HKT48朝長美桜「水泳がリハビリにもなって、ステージに復帰できた」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#23 (1/2)

 スポーツにガチで打ち込んだ経験を持つアイドルに、その思い出や競技の魅力について語ってもらうインタビュー連載「アイドルと、スポーツと、青春と。」。

 今回話を伺ったのは、福岡県を拠点に活動するHKT48に所属する朝長美桜さん。運動が苦手だった幼少期に習い事としてはじめた水泳にのめり込み、スイミングスクールに9年間も通い続けたという朝長さん。HKT48加入後も体型維持やリフレッシュのために定期的に泳いでいるそうです。

 後編では、2018年に負った半月板損傷のリハビリとして水泳がどのように役立ったのかについて語ってもらいました。

▶アーカイブはこちら:インタビュー連載「アイドルと、スポーツと、青春と。」

リハビリを頑張ってきて本当に良かった

――朝長さんはステージで踊っているときに膝を痛めてしまったんですよね?

あのときは、もうアイドルとしてステージに立つことはできないのかもと絶望しました……。

――怪我をしてしまったのは、どんなタイミングだったんですか?

2018年の1月に「制服の芽」という劇場公演があったのですが、その初日でした。ある曲でジャンプをして着地した瞬間、「え……左膝がすごく痛い」って。それでも踊り続けてたんですけど、そのうちに歩くことさえできなくなってしまったんです。病院に行って診察を受けたら、半月板損傷と言われて手術することになりました。

――そこから約1年間は療養とリハビリが続いたわけですね。

損傷した半月板を取らずに縫う手術をしたので、そのぶん復帰までに時間がかかってしまったんです。手術の直後はまったく足が曲がらなくて、何か物体がくっついている感じでした。だからトレーニングするどころではなくて、まずは自分の足だと頭が認識するところからはじめるために、手で触れたりするところからスタートしました。

――時間が経ってからは、どんなトレーニングをしていたんですか?

膝に負担をかけないように、お尻を使った立ち方、歩き方、筋トレの方法をトレーナーさんから教わりました。太ももの前の大きな筋肉を使うと膝に負担がかかるから。今はお尻を重点的に鍛えてるので、良い形になりそうな予感がしています(笑)。

――リハビリではプールで泳ぐこともあったそうですね。

はい。手術後は痛くて普通に歩くこともできなかったし、痛みが少し引いてからも歩くのが怖かったので、買い物も母に頼んだりしてました。でも、水中だと膝に負担がかからないので怖さが和らぐんです。これからも行けるときは通いたいな、と思ってます。あと、リハビリで泳ぐようになってから気づいたんですけど、今までは2時間泳いでも元気だったのに、1時間泳ぐだけでも体が持たなかったんですよ。

――体力が落ちてしまったんですね。

逆を言えば、水泳を続けていれば体力も戻ると思うので、継続して泳ぎたいですね。

――怪我から約1年後の2018年12月には本格復帰を果たしましたよね。怖さはなかったですか?

1年ぶりに歌って踊ることになったので、ステージに立つ前は怖かったです。その日の会場は「TOKYO DOME CITY HALL」だったんですけど、ステージの雰囲気が怪我をした劇場と似ていたので、フラッシュバックして怖いなと感じました。リハーサルでも「無理かもしれない」って泣いちゃったけど、『桜、みんなで食べた』で1年ぶりにファンのみなさんの前で踊ったら、すごく暖かく迎えてくれて。それが本当にうれしかったです。リハビリ期間中も辛くて何度もやめたいと思ったけど、頑張ってきて本当に良かったと思いました。

――ファンのみなさんも復帰を心待ちにしていたんでしょうね。

ただ、同じ日に指原莉乃さんが卒業発表をしたので、復帰できたうれしさと同時に、指原さんがいなくなってしまう不安と悲しさが混ざって複雑な気分でした(笑)。

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