2019年6月15日

ランニング時の肌を日焼けから守る。すぐ実践できる紫外線対策 (1/3)

 ランナーの皆さま、紫外線対策はできていますか? 地球上のあらゆる場所を走るランナーにとって、切っても切り離せない存在が「紫外線」です。一年中にわたって降り注ぐ紫外線は、オゾン層の破壊等の影響もあり、年々強くなっていると言われています。

 特に5〜9月までの時期は、紫外線が最も強くなる季節。紫外線の浴びすぎは老化を早めるだけでなく、皮膚がんや白内障のリスクを高める等、人体に対して良くない影響を及ぼします。そのため、走る際にも必ず紫外線対策を心がけるようにしましょう。基本的な紫外線対策としては、下記の3つが挙げられます。

1.日焼け止めをしっかりと塗る
2.なるべく肌を出さない
3.サングラスを必ずかける

 まずは最も基本的な日焼け止めから、それぞれ詳しくご紹介してきましょう。

日焼け止めの基本「SPFPA」について

 日焼け止めに必ず書かれている「SPF」と「PA」という数値。これが何を示しているか、ご存知でしょうか? 紫外線にはいくつか種類があり、そのうち紫外線A波とB波というものが、肌へ特に影響を及ぼすものとされています。

・「SPF」とは…Sun Protection Factorの略で、紫外線B波の防止効果を表す指標
・「PA」とは…Protection Grade of UVAの略で、紫外線A波の防止効果を表す指標

 紫外線B波は肌を赤くしたり(=サンバーン)、水膨れを起こしたりする紫外線。そして紫外線A波は、肌を黒くする(=サンタン)紫外線です。なお、各数値の目安は、日本化粧品工業連合会により以下のような目安で示されています。

【SPF10~20/PA+~PA++】日常生活(散歩・買い物等)
【SPF20~30/PA++~PA+++】屋外での軽いスポーツやレジャー
【SPF30~50+/PA++~PA++++】炎天下でのレジャー、リゾート地でのマリンスポーツ等

 早朝の陽ざしの弱い時間の軽いランニング等なら、SPF30程度で十分でしょう。ただし、日中のランニングやハーフ・フルマラソンなど大会時には、SPF50程度を選んでおいた方が無難です。

 ちなみに、SPF値は「1ポイントごとに20分程度間紫外線を防ぐ力がある」という事を示しています。例えばSPF20の日焼け止めであれば、20×20分で400分(6.6時間)程度紫外線を防ぐ力があるということです。

 中には、思ったよりも長く効果を発揮してくれると感じたがいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、この数値は「1㎠あたり2mg塗った状況」という前提。これがどの程度の量かと言うと、化粧品の美容液等を1プッシュするのと同じくらいとなります。

 つまり、普通よりもかなり大量に塗布した状況で計った数値ということです。そのため、必ずしもSPF値が示してくれる時間中、ずっと紫外線を防いでくれるとは限りません。長時間外で走る際には、なるべくSPF値の高いものを選ぶことをお勧めします。

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