ヘルス&メンタル
2023年11月14日

「怒り」は体にどんな影響を与える?脳科学から見た、スポーツと怒りの関係(前編) (2/2)

「間違っているかどうかは一概にはいえません。そんな状況でもパフォーマンスが高まる選手がいますので。八つ当たりすることで最大限の身体能力を発揮できるなら、それがその人のやり方なのでしょう。マナーが良くて負ける選手より、マナーが悪くても勝つ選手の方が観客も盛り上がりますからね(笑)」

 “勝てば官軍”という言葉があるとおり、スポーツの世界では勝者こそが絶対というドライな面があるのも事実。なかなかに複雑なスポーツと怒りの関係ですが、後編では怒りと上手に付き合うアンガーマネジメントのノウハウを紹介します。

後編:イライラは“見える化”でコントロールできる。脳科学から見たスポーツと怒りの関係(後編)

監修者プロフィール

医学博士、自然科学研究機構生理学研究所教授、日本内科学会認定医、日本神経学会専門医
柿木隆介(かきぎ・りゅうすけ)

1993年より生理学研究所の教授に赴任。主要研究テーマは脳波などの脳神経イメージング。その他、体性感覚や痛覚などの脳内認知機構、言語や顔認知などの高次脳機能の解明を行っている。趣味は俳句(伝統俳句のホトトギス派)、将棋(アマ三段)、テレビゲーム(特にドラゴンクエストなどのRPG)など。著書に『頭の働きがみるみるよくなる「脳にいいこと・悪いこと」大全』(文響社)

<Text:舩山貴之(H14)>

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