ギア&アクセサリー
2020年10月1日

タオル生地の種類と特徴。肌触りや吸水性がまったく違う

 季節を問わず、スポーツに欠かせないのがタオル。たとえ寒い時期でも、しばらく運動すれば汗をかきます。ハンドタオルやスポーツタオル、バスタオルなど。さまざまな形状・大きさのタオルがありますが、素材となる生地にも種類があることをご存知でしょうか?

 実は生地が異なると、肌触りや吸水性なども全く違ってきます。ここでは具体的に、いくつかのタオル生地について種類と特徴をご紹介しましょう。好みに合ったタオルを見つけて、さらにスポーツライフを楽しんでください。

パイル地

 市販されているタオルの中でも、もっともポピュラーと言える「パイル地」。パイルとは織り方の種類で、繊維を丸くループ状に織ったものです。このループ状の部分が肌に触れた際にふわっとした弾力を生み出し、優れた肌触りを感じられます。

 直接肌に触れる部分が広く、高い吸水性を持つのも大きな特徴です。タオルはもちろんのこと、ソックスなどにも多く用いられます。ただし、ループ状の部分が何かに引っかかると、解れたり破れたりしてしまうことがあるでしょう。

シャーリング地

 なめらかな肌触りが特徴的な「シャーリング地」。先にご紹介したパイル地から、表面に出た毛を切って作られています。ループ状の部分がない分、肌に触れた際の感覚がとてもソフトです。

 ただし毛先がない分だけ、パイル地より吸水性は劣ります。また、表面の毛が短いことからプリントなどによく用いられ、吸水性よりデザイン性を重視したタオルに多く用いられるでしょう。

ワッフル織地

 “ワッフル”という名称の通り、表面に凹凸のある「ワッフル織地」。立体的で厚みがある点が大きな特徴です。肌に触れる部分が広いため、吸水性に優れています。さらにうれしいのが、濡れた後に乾きやすいということ。洗濯した際はもちろん、スポーツ中にも濡れによる肌触りの悪さをあまり感じず、快適に使うことができるでしょう。

マイクロファイバー

 合成繊維(ナイロン、ポリエステルなど)で作られており、速乾性の高いタオルです。安価なうえある程度の吸水性を持ちますが、耐久性は低いでしょう。そのため、他生地と比べると早く劣化してしまう可能性があります。

ガーゼ地

 肌触りが良く、軽量性が魅力的な「ガーゼ地」。糸を縦横で交互に重ね組みしており、織り方としてはとても簡単です。タオル素材もさることながら、タオルケットのような寝具にもよく用いられます。

 ただしガーゼ地は、さほど吸水性の高い生地ではありません。また新品の場合は最初のうち吸水性が悪いことがあり、数回洗濯してみると吸水性が出る場合があるでしょう。

無撚糸(むねんし)地

 通常、タオル生地は繊維を撚り合わせることで作られます。しかし無撚糸地はこれを行わず、柔らかい肌触りに仕上げた織り方です。吸水性より保温性が高く、シャワー後などの利用に最適でしょう。寒い時期でも、身体を冷やさず着替えられます。

 タオルといっても、その種類が多様であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。生地はもちろん、使用される素材によっては値段も大きく異なります。また、スポーツ中に使うのかシャワー後に使うのか、あるいは日常で持ち歩きたいのかによって、適する生地が変わってくるでしょう。予算や用途をよく考えて、愛用できる好みのタオルを探してみてください。

<Text:五十嵐旭/Photo:Getty Images>