インタビュー
2020年9月4日

人生の問題は筋トレで解決できるのか? 株式会社ふんどし部に聞く「筋トレの偉大さ」 (1/2)

 日本の伝統的下着「ふんどし」の世界的展開を目標とし、ふんどしの製造・販売・コンサルティングを行う「株式会社ふんどし部」。同社ではふんどしの似合う身体作りのため、社長をはじめ社員たちは日々の筋トレを欠かしません。

 筋トレの大切さも説いており、Testosterone(テストステロン)さんの書籍『人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!』をもじって、「株式会社ふんどし部」のブログでも「人生の問題は筋トレで解決する!」と断言しています。

 今回は「株式会社ふんどし部」の代表取締役社長・星野雄三さんに筋トレの素晴らしさを伺いしました。ビバ、筋トレ!(※本記事の初出は2018年4月です)

ふんどしと筋トレで問題は解決する!

――星野さんは自らを「ふんどし筋肉研究家」と謎の名を乗っているそうですが、名乗るようになった経緯を教えてください。

高校でアメフトを始めてから、筋トレはもちろん筋肉自体に興味を持つようになり、大学院(東京大学大学院)で筋生理学を研究していたんです。そしてイタリアに国費留学をしている時に、“ふんどしを介して生まれるコミュニケーション”におもしろさを感じ、「ふんどし」と「筋肉」を生業にすることに決めました。

――ブログでは「人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!」と断言しています。筋トレの効果とは。

まず「人生の99.9%の問題は、“筋トレ”で解決できる!」ではなく、「人生の99.9%の問題は、“ふんどしと筋トレ”で解決できる!」ですね。

筋トレには短期的効果と中長期的効果があります。短期的には、筋トレをすると“テストステロン”という脳内物質が出て、集中力・やる気が生まれます。またポンプ作用で心臓が動き、血液が循環され、凝り、むくみ、疲労感が改善されます。また、こうした身体的な側面だけではなく、精神的にはドーパミンやエンドルフィンも分泌されます。例えば、重量を用いたスクワット。これは大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、大臀筋(だいでんきん)を鍛えるトレーニングで、スクワットをすると体が疲れ、眠りが深くなり、目覚めがすっきりとします。

筋トレを続けていると“幸せホルモン”と呼ばれるドーパミンやホルモンが出てさまざまな“欲求”が満たされ、幸福感が増します。また中長期的には、自身の身体への自信が芽生え、自分という肉体を持った個人を意識するようになります。人によってはそれが態度として現れ、評価が高くなります。

――いいことづくめですね。

外見的にも、ニキビが消え、肌が綺麗になりますし、お腹が凹んでセクシーな体になります。筋トレにより初期のうつ病を改善したこともあるんですよ。僕がパーソナルトレーニングを担当している生徒さんがうつっぽくなってしまったことがあって……。

うつというのは、ホルモンが出なくなり、心の反応が鈍感になり、例えば「頑張るー頑張らない」を繰り返して回転扉のように、いろんな考えが堂々巡りして前に進めない状態。精神科医はそれを言葉と薬で治しますが、筋トレでも改善することが科学的にも証明されているんです。「頭で考えることをひとまずやめて、スクワットかランニングをしてください」と生徒さんにアドバイスをしたところ、症状が改善したと報告を受けました。

男は筋トレとふんどしで「モテない」から脱却できる!

――「ふんどし」も悩みを解決してくれると言いますが……。

女性の場合は少し違いますが、男性にとってふんどしは、ファッションであり「ハレの日」の象徴です。ふんどしを「日本男児の潔さ」や「祝祭性」として捉えると、ふんどしにより「楽しい」「おもしろい」空間が生まれます。それは日常ではなく非日常。日常がハレ化するんです。もちろん、体を締め付けないのでリンパを圧迫することなく、血液がスムーズに循環できるため、肉体的健康も望めます。

――なるほど。例えば、「モテない」という悩みもふんどしと筋トレで解決できますか?

女性は“筋トレ”だけで、男性は“筋トレとふんどし”の両立で解決できます。筋トレでセクシーな体を作っておけば、アピールポイントの一つになります。合コンの席で「太っている」と思われるよりも「いい体をしている」と思われた方が好印象ですし、モテにつながります。そして、男性はふんどしが話のネタになるんです。食いついてくれる子、面白いと思ってくれる子はいるはずです。女性の場合、ふんどしの話がいい方に転ぶかどうかは微妙なところですが(笑)。

「ふんどし筋肉研究家」流のトレーニング方法

――星野さんは均整のとれたステキな体をしていますが、体脂肪率はどのくらいですか?

10%前後かな。3%くらいになると血管が見えてボディビルダー的になってしまって好みが別れますね。10%くらいが人間らしくてちょうどいいと思います。

――具体的にどんなトレーニングをしていますか?

ウォーミングアップをして、大きい筋肉から鍛えていき、その後体幹を鍛える運動をして、有酸素運動のダッシュトレーニングで終了。正味1時間くらいですね。それを週に2回行っています。ある論文によると、運動をする頻度で一番コスパがいいのは、週2回。週3回以上やっても、効果はもちろんありますがコスパは下がります。

――ふんどしをかっこよく着こなすために、特に鍛えておいた方がいい筋肉はありますか?

腹直筋と大胸筋、広背筋です。上半身を鍛えておいたほうが絵になります。個人的には下半身を鍛える方が好きです。

――ちなみに、一番自信のあるパーツは?

太ももの前面にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)ですね。そのせいで既製のズボンはほとんど履けないんですけど(笑)。

――食事にも気を遣っていますか?

今はそこまでストイックにはしていませんが、高タンパク質、高脂質、低糖質は守っています。基本的には白飯は小盛りで、卵や納豆と一緒に食べます。朝はナッツ、ヨーグルト、サラダ、卵が多いです。ラーメンやパンはほとんど食べなくなりました。ただ、糖質が少ないブランパンは時々買って食べたりはします。

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