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マラソン大会の前日/当日の過ごし方。朝食/食事、練習、入浴、睡眠のオススメ法を解説 (3/3)

マラソン大会“当日”の過ごし方

 続いて、マラソン大会の当日の過ごし方について。スムーズに出場し、高いパフォーマンスを発揮するには、慌てず準備することが大切です。それが“初めて”であればなおさら。また、仕事などに影響を出さないためには、大会後も疲れを残さないような対応が求められます。大会当日の起床時間や朝の食事メニュー、レース前のウォームアップのほか、大会終了後の疲労回復法などについてご紹介します。 

当日の起床時間はスタートの4時間前が目安

 大会当日は、スタートの4時間前を目安に起きるのがオススメです。このくらいの時間を空ければ、スタートまでに集中力も上がってくるでしょう。私は身体を目覚めさせるため、起床後は熱めのシャワーを浴びています。また、寝ている間も汗をかくので、水分補給も欠かしません。

当日の食事は消化のよいものを

◆糖質中心のメニューがオススメ

 食事はスタートから逆算し、3時間前までに終えるようにしましょう。エネルギー源となる糖質を、ごはんや麺類などで摂取。私のオススメは「お餅」です。

◆多量の食物繊維や油もの、生もの、肉類は避ける

 前日と同様に油ものや生ものは避けます。また、食物繊維も多く摂りすぎると、レース中にお腹が痛くなる可能性があるので注意してください。肉類など消化の悪いものも、できるだけ避けた方がよいでしょう。

◆バナナやゼリー飲料ならスタート1時間前でもOK

 なお、バナナやゼリー飲料など消化のよいものはこの限りではありません。直前まで食べ続けるのはどうかと思いますが、スタートの1時間前くらいまでは問題ないでしょう。水分もウォーターローディングの延長として、同じくらいまで飲むのオススメ。1時間前までなら、トイレに入ってからスタートラインに立てるはずです。

スタート地点には早めに行く

 時間には余裕を持って動いてください。大会によっては、スタートブロックに入れる時間が制限されていることもあります。直前に滑り込むのではなく、早めにスタート地点に立っておくことで、精神的にも落ち着いて走り始められるでしょう。移動に使う電車や会場内での動き方なども、あらかじめ頭に入れておくと安心です。

◆ウォーミングアップは必要?

 先頭集団でいきなり100%の力を出そうというランナー以外、ウォーミングアップは特に不要です。特にジョギングなどで身体を温める人を多く見かけますが、むしろ疲労を残してしまいかねません。多くの大会ではスタート直後、周囲のペースに合わせてゆっくり走ることになるでしょう。その間で十分に身体が温まるはずです。

 また、ウォーミングアップしてもスタートまでの待ち時間で身体が冷えることが多く、せっかくのウォーミングアップが意味をなさないことも少なくありません。軽く周辺を歩いたり、身体の動きをドリルなどで確認する程度に留めましょう。

◆走る前のストレッチはやるべき?

 また、走る前のストレッチも個人的には不要だと考えています。ストレッチで筋肉を伸ばしてしまうと、むしろ動きが悪くなってしまうためです。特に時間をかけて伸ばすようなストレッチは、パフォーマンス低下に繋がりかねませんので避けましょう。

昔は、筋肉の柔軟性を高めるスタティックストレッチを行うことで、ケガを防ごうという考えが一般的でした。しかし、さまざまな研究で、運動前のスタティックストレッチにはケガを防ぐ効果はないという結果が出ています。足を大きく振り上げる、腕を大きく回すなど、勢いよくカラダを動かしたときの可動域の広さを「動的柔軟性」といいます。スタティックストレッチを行うことで筋肉の柔軟性は高まりますが、筋力との関係により「動的柔軟性」は低下し、運動中のパフォーマンスダウンへとつながることもあります。そう考えると、運動前にスタティックストレッチを行う必要性はなく、むしろカラダを動かしながら筋肉を伸ばす「ダイナミックストレッチ」が効果的と言えるでしょう。

ストレッチの種類と効果を専門家が解説。運動前・運動後におすすめの方法は? より

レース中の補給状況も確認したい

 レース中に持つべき補給食などは、大会側でどの程度の食べもの・飲みものを用意しているかによって異なります。3~4kmごとに給水できたり、パンやおにぎり、フルーツなどが提供されていれば、何も持つ必要はないかもしれません。「途中でエネルギー切れになったらどうしよう」と不安になり、ついいろいろなものを持ちたくなる気持ちは分かります。しかし荷物を持つことは走るうえでの負担となり、パフォーマンス低下に繋がるでしょう。補給食などは必要最低限。ただし暑い日には、塩分を多めに摂れるよう準備しておきましょう。

大会後は、疲労を残さないセルフケアを

◆入浴やマッサージで疲労を軽減させる

 走り終えたらシャワーで汗を流し、仲間と一緒に打ち上げ! きっとおいしいお酒が飲めることでしょう。しかしできれば、先にセルフケアで疲労を軽減してあげてください。とくに翌日仕事という方は、体が動かなかったり疲れで集中できなかったりと、仕事に支障をきたしかねません。

 私はできるだけ、シャワーではなくお風呂へ行くようにしています。なぜなら、お風呂は疲労回復の効果が期待できるから。あらかじめ、大会会場の近くに銭湯や温泉施設などがあるか探しておくとよいでしょう。お風呂で体を温めた後は、マッサージとストレッチも忘れずに。こり固まった筋肉をほぐすほか、血流をよくして回復を促します。私は小型の低周波治療器を持ち歩き、移動しながら使用することもあります。

◆水分や塩分、栄養を補給する

 また、水分や塩分、アミノ酸、タンパク質などの栄養も、できるだけ早いタイミングで補給します。そうすることで、疲労回復の速度が変わってくるでしょう。「喉が渇いていた方がうまいビールが飲める!」なんて言わず、水分もしっかり補給してあげてください。レース後すぐ食事できる場合を除き、サプリメントの利用もオススメです。

 紹介した内容を参考に、最高のパフォーマンスを発揮して大会を走り抜いてください。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】https://www.run-writer.com

<Text:三河賢文/Photo:Getty Images>

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