フィットネス
2023年12月22日

基本の走り方を身につける「ランニング・ドリル」とは。効果的なトレーニングメニューを解説 (1/4)

学校で陸上競技部に所属していた方ならば、おそらく馴染みのある「ドリル」。

おもに短距離選手の練習として取り入れられることが多いのですが、実はマラソンランナーにも非常にオススメのメニューです。私もトレーニングに取り入れているほか、子どもから大人まで、指導の際には必ず「ランニング・ドリル」を行っています。

今回は「ランニング・ドリル」の効果を踏まえながら、具体的なトレーニング内容をいくつかご紹介しましょう。動画つきで解説していますので、実際の動きを確認しながら取り組んでみてください。

ランニング・ドリルの効果

ドリルとは、走りの基本を身につけるためのトレーニング。姿勢はもちろん、身体の動きを丁寧に確認しながら行います。人は無意識に身体にクセが出てくるものです。

たとえば左右で関節の可動域が違ったり、股関節が硬くなったり。あるいは腰が曲がりやすい、左右どちらかに身体が傾いてしまうなど。これらのクセは、ランニング時の無駄な動きやフォームの崩れなどに繋がります。

ランニング・ドリルには、こうした状態を出していく効果が期待できるのです。

なお、ランニング・ドリルを行う場合、まずはゆっくりした動きから始めましょう。1つ1つの動きに集中し、イメージ通り動けているか確認します。

慣れればリズミカルに行うこともありますが、焦る必要はありません。誰しも動きが速くなれば、身体の細かな動きにまで集中しきれなくなるもの。身体の向きや腰の位置、バランス、関節の柔軟性や可動域など。自身のクセを知り、まずは正しく動くスキルを身につけてください。

こうした動きの矯正ができてくると、レース後半で失速したり、アップダウンで動きがバラバラになるといった事態も少なくなります。

なぜなら常に身体を安定させ、無駄なく動くことができるからです。また、走りながら自分の動きに意識を向け、おかしな点があれば直しながら走れるようになるでしょう。

持久力向上なども大切ですが、動きを正すだけでランニングのパフォーマンスは向上します。

動画で見る9つのランニング・ドリル

それでは具体的に、9つのランニング・ドリルをご紹介します。

まずは動画を見て、動きをしっかりイメージしましょう。できればご自身の動きを動画に撮ったり、鏡に映したりすることで、イメージ通り動けているか確認してください。

1.もも上げ

足~腰~肩~頭が直線状になるよう、まずは姿勢を正します。その状態で、ももを腰程度の位置まで上げましょう。 このとき、地面から離れた瞬間につま先も上げます。また、ランニングと同じように腕を振るようにしてください。

注意したいのが、片足になった際に身体が左右どちらかへ傾いたり、腰が曲がってしまわないこと。疲れてくると少しずつももの高さが下がりがちなので、最後までしっかり上げましょう。

2.もも上げ(ステップ)

「もも上げ」の応用として、リズムをつけて行います。「トン・トン」というリズムでステップを踏みながら、左右交互に動かしていきましょう。

基本的な動きや注意点は、もも上げと同じです。ややすばやい動きになるので、うまく動けていないと感じる際は、通常のもも上げに戻してください。

3.もも上げ&振り出し

ももを上げた後、そのまま足を降ろさずに前へ振り出します。振り出しによって身体が前に進むので、ストライドが広がるとともに前傾姿勢が獲得できるでしょう。振り出しはまっすぐ行わないと、身体がブレてしまうので注意が必要です。

また、腰が曲がったり落ちたりしないよう、高い位置をキープしてください。

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