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フィットネス
2022年2月8日

半円形バランスボール「BOSU(ボス)」の効果的な使い方と、体幹トレーニング5種目

半円形バランスボール「BOSU(Both Sides Up:ボス)」は、形状の違う両側(ドーム状の半円と平坦な底)を利用して、バランス感覚の向上と鍛えにくい体幹を強化するトレーニングに効果的です。

通常のバランスボールに比べると底が安定しているので、転がっていかないのが大きな特徴。そのため、初心者でも安全に取り組むことができます。

今回は、体幹強化につながるBOSUエクササイズを紹介します。

1.クランチ

ドーム側を上にし、仰向けで腰をドームの中央に置いてください。両手を頭の後ろで組み、膝を伸ばしましょう。

1回の動作で上体を起こし、膝を胸に引き寄せます。

最初の姿勢に戻り、同じ動作を繰り返します。

推奨回数

6~12回を数セット

2.グラスホッパー(3点ポイント・タック)

ドーム側を下にして、両側を掴んで腕立て伏せの体勢になります。

片足を体の外へ大きく伸ばし、次にその足を体の下をくぐらせて反対側へ振ってください。

 同じ足での動作を何回か繰り返した後、反対の足で同じ回数を行いましょう。

推奨回数

片側6~12回を数セットずつ

3.斜め腹筋

ドーム側を上にして、仰向けで背中をドームの中央に置きます。まずは両膝を曲げ、両腕は床に伸ばします。

それから片手を頭の後ろに回し、反対側の膝を伸ばしましょう。

1回の動作で上体を起こし、伸ばした膝を曲げ、体を捻って肘と膝を近づけます。

同じ側での動作を何回か繰り返した後で、反対側で同じ回数を行いましょう。

推奨回数

片側6~12回を数セットずつ

4.スタンディング・ニー・タック

ドーム側を上にして、両足を腰幅にして立ちます。片足の膝を胸に引き上げて、両手で掴みましょう。この姿勢で数秒停止してください。

膝を引き上げるスピードはなるべく速く、膝を掴んだ状態で停止する時間はなるべく長くするようにします。

1回ずつ、交互に引き上げる足を変えて繰り返しましょう。

推奨回数

10~20回を1セット

5.スクワット

ドーム側を下にして、両足を肩幅にして立ちます。ゆっくりした動作でスクワットを行いましょう。

自重スクワットがこなせるようになったら、ケトルベルやダンベルを胸の前に抱えて重量負荷をつけていきます(フロント・スクワット)。

推奨回数

10~20回を数セット

体幹部分のインナーマッスルを刺激できる

BOSUでもバランスボールでも、不安定な形状のものに乗って行うエクササイズでは、重い重量を扱ったり、速い動作は行いにくいものです。

そのため、筋力を強化するという意味では通常の筋トレに比べると効果は低くなり、こうしたグッズを否定するトレーナーや専門家は少なくありません。

それよりも、体が自然に崩れたバランスを取り戻そうとする力を利用して、体幹部分のインナーマッスルを刺激できることが大きなメリットと言えます。

今回ご紹介したどの動作でも、最初にバランスを取らないといけません。バランス感覚を失いがちな高齢者や、怪我をした方のリハビリにも多く使われますが、それ以外の方にも大いにプラスになるでしょう。

普段行っているエクササイズに、ちょっと違った楽しみを増やす。そんな気楽な気分で取り組んでみてはいかかがでしょうか。

関連記事:「体幹トレーニング」を徹底解説。体幹ってどこ?鍛えるメリットは?初心者向けメニューと効果を高めるコツ

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[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
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<Text & Photo:角谷剛>