アイソメトリック(等尺性筋収縮)とは?トレーニング例や効果【イラストで解説】 (3/3)
初心者でもケガの心配がなく安全にできる
アイソメトリックのメリットのひとつが、ケガをしにくいことです。動作を伴わないので、関節や筋肉に無理な力が加わることはほとんどありません。
初心者にとって、正しい動作が習得できていないエクササイズではケガのリスクが高まります。その点、アイソメトリックトレーニングでは初めてでも安全に行うことが可能です。
リハビリでも活用できる
アイソメトリックトレーニングは、ケガ後のリハビリにも効果的です。とくに、あまり患部に負荷をかけられないリハビリ初期に行われることが多いでしょう。
アイソメトリックがケガや手術で衰えた筋肉や神経をピンポイントで意識しやすい点も、リハビリで活用される理由です。
すぐに取り組むことが可能
アイソメトリックトレーニングには、器具が必要ありません。また、短時間、狭い場所でも行える点は大きなメリットのひとつです。
「これからトレーニングするぞ!」と意気込まなくても、ほんの少しのスキマ時間、たとえばテレビCMの間だけトレーニングすることも可能です。
アイソメトリックトレーニングの注意点
呼吸を止めない
力を全力で入れると、どうしても呼吸が止まりがちです。しかし力を入れたまま呼吸を止めてしまうと、血圧が上がる原因になります。
そのため、必ず呼吸を止めないように行いましょう。
負荷は自分の意識次第
アイソメトリックトレーニングは、自分の意識次第によって強度が変わります。思いきり力を入れ続ければ負荷は高く、手を抜けば負荷は低くなるでしょう。
効果を高めるためには、全力で行う必要があります。
筋肉を意識して全力で行う
アイソメトリックのトレーニングは、しっかり筋肉を意識して全力で行えば、かなりハードなトレーニングになります。
これから筋トレを始めようという人は、まずアイソメトリックのトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。
著者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。スポーツ系専門学校での講師や健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師経験も多数。そのほか、テレビや雑誌でも出演・トレーニング監修を行う。日本トレーニング指導者協会JATI-ATI。
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<Text:和田拓巳>