2021年6月24日

筋トレ上級者向けトレーニングメニュー|全身を動かす「チッパー」エクササイズとは (2/2)

上級者向けメニュー

✓ 1600m走
✓ 懸垂100回
✓ 腕立て伏せ200回
✓ 自重スクワット300回
✓ 1600m走

 1600m走が前後にありますので、厳密にはチッパーとは呼べないかもしれません。この「Murph(マーフ)」と呼ばれるトレーニングは、クロスフィットではもっとも有名な、殉職した軍人や警官の名前がつけられた“ヒーロー・ワークアウト”のひとつです。ちなみに公式ルールでは、重量ベスト(男性約9キロ、女性約6キロ)を着用して行います。

 1600m走を最初はウォームアップ、最後はクールダウンと考えるのもよいでしょう。もちろん、競技で行う場合はできるだけ速く走らなくてはいけません。これも時間無制限で行いますが、合計所要時間の大体の目安は以下の通りです。

初心者:60分以上
中級者:50~60分
上級者:50分以下
競技者:40分以下

 上と同じ合計回数でも、セットに分割するとやや容易になります。たとえば「懸垂5回+腕立て伏せ10回+自重スクワット15回」を1セットとして、これを20セット行えば定められた合計回数になります。一つの筋肉が一度に疲労しないため休み時間が短くて済み、結果として合計所要時間も短くなるでしょう。なお、公式ルールで分割はできません。

チッパー形式のワークアウトは公園や自宅でもトライできる

 ジムに行く必要がなく、公園や自宅でできるチッパー形式のワークアウトをご紹介しました。ぜひ、一度試してみてください。肉体的な負荷はもちろんですが、これらワークアウトには精神的なタフさも重要な要素になります。

[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani

<Text & Photo:角谷剛>

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