ウェルネスフード
2023年5月15日

筋トレ民は「亜鉛」とるべし。亜鉛を多く含む食べ物、効果的な食材の組み合わせ[管理栄養士監修] (1/2)

筋トレ民の中には、プロテインと一緒に「亜鉛」のサプリメントも愛飲している人もいます。筋肉合成に関わるミネラルである亜鉛は、筋肉を増やすための重要なテストステロンや成長ホルモン、インスリンを正常に分泌させるうえで大きな役割を果たします。

傷ついた筋組織の修復や新陳代謝をスムーズに促進するので、体内に亜鉛が十分に蓄積された状態であれば、筋トレの効果を感じやすくなります。

ところで亜鉛は1日にどれくらい摂取すればいいのでしょうか。亜鉛を多く含む食材や食べ合わせ、また食べるタイミングを、管理栄養士の深野裕子さんに伺いました。

亜鉛の1日の摂取量の目安

厚生労働省によると、年代別の亜鉛摂取量は以下で推奨されています。

亜鉛の食事摂取基準(mg/日)

性別 男性 女性
年齢 推奨量 耐容上限量 推奨量 耐容上限量
18~29歳 11 40 8 35
30~49歳 11 45 8 35
50~64歳 11 45 8 35
65~74歳 11 40 8 35
75以上 10 40 8 30

※妊婦の推奨量は+2、授乳婦は+4 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」

亜鉛を多く含む食材はダントツ「牡蠣」

亜鉛を多く含む食材

食品 1食目安量 g 亜鉛(mg)
1回分 100gあたり
牡蠣 大粒4個 80 11.6 14.5
豚レバー 焼き肉用小3枚 40 2.8 6.9
牛肩赤身肉   100 5.5 5.5
牛もも赤肉   100 4.1 4.1
豚ヒレ肉   100 2.2 2.2
鶏もも肉(皮なし)   100 1.8 1.8
高野豆腐 1枚(乾) 20 1.0 5.2
納豆 1パック 50 1.0 1.9
1個 55 0.7 1.3
アーモンド 20粒 24 0.9 3.6
ピーナッツ 30粒 24 0.6 2.3

文部科学省「2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)データ更新」をもとに監修者作成

牡蠣は大粒4個で1日の摂取量をクリアできてしまうほど大量の亜鉛が含まれています。そのほか魚介類、肉類、大豆製品、卵、種実類にも多く含まれています。

亜鉛の吸収率を高める組み合わせ食材

亜鉛は腸管での吸収率が低い(腸管での吸収率は約30%前後)ので、食事では食べ合わせを工夫した摂取法が必要です。

亜鉛×たんぱく質 … 肉類、魚介類、大豆製品、卵など

亜鉛はたんぱく質を多く含む肉類や魚介類、大豆製品に含まれていることが多いですが、たんぱく質とあわせて摂取することでたんぱく質合成が促進されます。

たんぱく質は大きく「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」に分けることができます。

動物性たんぱく質

肉類、魚介類、卵、乳製品などの動物由来のたんぱく質

植物性たんぱく質

米、小麦、大豆などの穀物類、野菜や果物など植物由来のたんぱく質

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