ウェルネスフード
2022年11月4日

「納豆」は免疫力を高めるってホント?カギを握るのは納豆の持つ“あの働き”

免疫力。新型コロナウイルスをはじめ、インフルエンザ、風邪、そして花粉症と、さまざまな場面で耳にするワードです。免疫力アップのためにヨーグルトやお茶などを毎日とっている人も多いでしょう。

株式会社ユーグレナの調査によると、免疫力を高めるために食べているものとしては「ヨーグルト」がトップ、続いて「肉・魚」、そして「納豆」と続きます。

納豆は免疫力に良い影響を及ぼすのか?

納豆にはヒトの健康維持のために必要不可欠なたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルといった5大栄養素がすべて含まれ、第6の栄養素といわれる食物繊維も豊富に含まれています。

免疫力アップにも期待されていますが、納豆は免疫力を高める食べ物なのでしょうか?

「便秘やダイエットには“腸内環境を整えること”が重要です。私たちの腸には、100~1000兆個(重さにすると約1.5kg!)もの腸内細菌が生息していて、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の大きく3つに分けられます。菌の理想バランスは、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7とされています」と語るのは、Japanマラソンクラブのマラソンインストラクターでもある管理栄養士の深野裕子さん。

納豆は、ゆでた(蒸した)大豆に納豆菌を加えて発酵させた発酵食品です。納豆菌は胃酸に負けず生きたまま腸内にたどり着き、もともといる善玉菌を活性化してくれるほか、悪玉菌を抑制して腸内環境を改善させる働きが期待できます。

免疫機能の約70%を支えているのは腸であると言われており、腸内環境を整える働きがある納豆菌は、免疫機能を整えるためにも有効なのだそう。

「便秘の解消やダイエット、免疫機能を整えるには、腸内環境を整え善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂取し、善玉菌が住みやすい環境を作ることが大切です」(深野さん)

なるほど。納豆が免疫力に直接どうこうというより、免疫力は腸内環境に関係しており、その腸内環境を整えることが、結果として免疫力アップに良い影響を及ぼすというわけですね。

発酵食品、食物繊維が多い食べ物と合わせるとさらによし

ちなみに同じく発酵食品であるキムチを加えると、さらに腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑制してくれるそう。味噌、ヨーグルト、塩麹、醤油麹、漬物、キムチ、チーズ、甘酒なども発酵食品なので、お好みで合わせてみては。

また、食物繊維が豊富な食品と合わせるのもおすすめです。たとえば納豆に合わせやすいめかぶは、水溶性食物繊維が豊富に含まれているため善玉菌のエサとなり、腸内環境をさらに整えてくれます。

<Text:編集部>