2018年7月27日

正式メンバーの座に輝け!チアリーダーオーディション密着取材(前編) (1/2)

 夜、都内の某スタジオにて。年齢も職業もバラバラ、しかし志は同じ12人の女性たちが、ダンスレッスンに励んでいました。彼女たちはプロのチアリーダー集団「オールスタープロチアリーダーズ」のチーム候補生。現在、2018-2019シーズンの正式メンバーを決定するトレーニングキャンプの真っ最中です。

オールスタープロチアリーダーズとは

 オールスタープロチアリーダーズは、一般社団法人プロフェッショナルチアリーディング協会が主宰するプロのチアリーダーチームです。高いスキルとチアの精神(チアスピリット)を持ったメンバーが集まっており、イベントでのチアパフォーマンスをはじめ、チアレッスン、チームプロデュースなどを通して、女性のロールモデルとなるチアリーダーの育成やチアスピリットの普及を行っています。また、現役・OGチアリーダーのキャリアアップ支援や社会貢献活動なども実施しています。

今シーズンのメンバーを決めるトレーニングキャンプ

 そんなオールスタープロチアリーダーズの今シーズンメンバーを決めるのが、今回のトレーニングキャンプです。本キャンプは2か月間にわたって行われ、毎週金曜日、都内スタジオに集まってレッスンを受けます。コーチを務めるのは、MELOSで「NFLチアリーダー伊藤奈美のNYライフ」を連載している伊藤奈美さん。実は彼女、オールスタープロチアチアリーダーズのOGなのです。

 本キャンプは、メンバーを決める最終ジャッジの場。はたして、全員無事に合格できるのでしょうか。チーム結成までの道のりを、前後編に分けてお届けします。

エグゼクティブディレクターの高橋里香さん、登場

 続いて、協会のエグゼクティブディレクターであり、今シーズンのスーパバイザ―を務める高橋里香さんに、チームについて伺いました。

 ——メンバー選出のポイントを教えてください。

ダンスが上手なだけでなく、人とうまくコミュニケーションがとれるとか、チアリーダーなので人を応援する気持ちを持っているなど、そういったところも大事だったりします。一般の方に見ていただくことが多いので、たとえば4回転回れる! とかよりは、見ていて華やかだったり、楽しそうで元気がもらえるとか、そういった“輝いているもの”を持っていることがポイントですね。

——なるほど。逆に「オールスタープロチアリーダーズ向きではないな」という部分はありますか?

そうですね、「ただ踊りたい」という人は、ちょっと違うのかなと思います。特にオールスタープロチアリーダーズは“チアリーダー=女性のロールモデル”ということを謳っているので、女性から見ても素敵だなって思ってもらえるような人物像を目指しています。それは見た目も同様で、すごく痩せててもダメですし、変に色気がありすぎるのも避けたいです。ユニフォーム姿とか、女性から見ても嫌味がなく受け入れてもらえるような、健康的な感じがいいですね。

——どんなチームに育てていきたいですか?

チアなので一体感があるのはとても大事ですが、個人も輝いていてほしいですね。あとは、自立した女性の集団でありたいと思っているので、たとえばアメリカで挑戦したいとか、そういった個人の夢も応援できるような。1人1人が輝いていて、そういった子たちが集まってさらに輝いているようなチームにしていけたらと。

——今回集まったメンバーには、どんな印象を抱いていますか?

今年は特に、すごく考えて動く子が多いと思いますね。自発的でしっかりしているというか。あとは、思いやりがありますね。ライバルでもありつつ、協力的。毎年、本当にいい子たちが来るんですよ。

——逆に、今のチームに足りていない、プラスしたい要素は?

まだトレーニング期間中というのもあるのですが、やっぱり技術面やパフォーマンスの向上を目指したいですね。奈美にコーチをお願いしたのも、もう1歩、パフォーマンス部分に統一感をもたせたいと思ったからなので、そこを期待していますね。メンタル面としては、ベテラン勢はもう持っているんですが、ルーキーや2年目は、ハングリー精神を高めるとさらにいいですね。自分がセンターとりたいとか、夢を叶えたいとか。いい意味でチームを利用してくれればいいかなと。

——今回集まったメンバーにコメントをお願いします。

現役でパフォーマンスできる時間は短いです。思いきり楽しんで、完全燃焼してほしい! やりきったー! と思えるくらい、やりきってもらえたらうれしいですね。

代表理事の齋藤佳子さんも緊急来日!

 高橋さんと一緒に協会を立ち上げ、今は代表理事を務める齋藤佳子さんも、アメリカから駆けつけてきてくれました。

 東京読売巨人軍マスコットガールや、Xリーグ(日本社会人アメリカンフットボールリーグ)のチアリーダーとして活躍した後、アメリカンフットボールの 名門・サンフランシスコ 49ers に日本人唯一のチアリーダーとして合格し、単身でアメリカへ。2010年にプロフェッショナルチアリーディング協会を設立しました。

 もともとは普通のOLだった齋藤さん。26歳のときに、このまま今の仕事を続けていていいのかという疑問や、当時交際していた恋人との別れもきっかけとなり、“自分が本当にやりたいことはなにか”を考え始めます。そこで高校生の時から憧れていたサンフランシスコ49ersチアリ―ダーになろう! と決意し、まずは日本のアメリカンフットボールのチアリーダーへ挑戦することにしました。そしてXリーグのチアをはじめて目にし、「日本にもこんな素敵な世界があるんだ」と感じたことで、さらにチアリーディングの虜になったと語ります。

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