暖房前に「エアコンの掃除」をしなかった場合、どんなデメリットがある?
寒くなってきて、そろそろエアコンで暖房を使い始める季節。
でも、スイッチを入れる前に**「フィルター掃除、ちゃんとやった?」**と聞かれると、ドキッとする人も多いのではないでしょうか。
実は、エアコンを掃除しないまま使い始めると、電気代が高くなったり、暖まりにくかったり、体に悪影響を与えたりと、さまざまなデメリットがあるといいます。
パナソニック エアーマイスター 福田 風子さんが解説してくれています。
パナソニック エアーマイスター 福田 風子さん
パナソニック株式会社 空質空調社 日本マーケティングセンター 空気事業マーケティング統括部
自宅に異なる4機種のエアコンを設置し、機能の違いや風の違いを感じ分ける。スマホを使って家中のエアコンを遠隔操作したり、時にはカビの発生したエアコンを自ら入手・分解して調べるなど担当の枠を超えてちょっとしたエアコンマニア。
暖房前に「エアコンの掃除」をしなかったらどうなる?
冷房稼働終わりの「夏じまい」は、暖房稼働後の「冬じまい」
その理由は、暖房よりも冷房の方がエアコン内部にカビが発生しやすいためです。
1. エアコン内部にカビが発生してしまう可能性
カビは気温20~30℃、
しかし、
エアコン内部に結露が発生し、

エアコン内でカビが発生してしまう主な原因は3つ。
●原因1.ホコリや油分がカビの栄養源に
エアコンは室内の空気を取り込み冷やしているため、空気中に浮遊している油分やホコリもエアコン内に取り込んでしまいます。
フィルターでブロックできないホコリや油分が内部にたまり、カビの栄養源となり増殖する原因に。
●原因2.エアコン内部の湿気
冷房や除湿運転では熱交換器を冷やし、空気を冷やすのと同時に空気中の湿気を結露させて排水するため、内部の湿度が高まり、カビの成長に適した環境になってしまいます。
暖房稼働時にカビが吹き出してしまうことも……
夏のエアコン稼働時間が長ければ長いほど、エアコン内部に湿気がたまり、カビのエサであるホコリもたくさん付着してしまいます。
フィルター部分は掃除機で吸えばケアができますが、エアコンの内部はそういうわけにはいきません。
エアコンを掃除せずに放置をしておくと、使用していない秋の間にエアコン内で繁殖したカビが冬の暖房稼働時に吹き出す可能性があります。

2.エアコンの汚れが電力消費量の増加につながる
衛生面以外では、経済面の問題も出てきます。
エアコンは室内の空気を取り込み、冷風や温風にして放出します。ところが、フィルターにホコリが溜まっていると十分な量の空気を取り込めません。
多くの空気を取り込もうと、余計なパワー=電力を使うことになるため、エアコンの運転効率は低下し、電気代を余計に消費する状態に陥ってしまいます。
実際にエアコンフィルターを1年間掃除しないと年間で約25%も消費電力量がアップしてしまうという実験結果もあり、フィルターの目詰まりや冷暖房能力の低下で、金額にして1万円以上も電気代がムダになってしまう場合があります。
※パナソニック製品「CS-F401D2」を使用。電気代31円/kWhでの実験
エアーマイスターが伝授!エアコンのお掃除でやるべきこと
フィルターの定期的なお手入れ
フィルターの汚れは、能力の低下、

内部クリーン機能や送風運転を活用
冷房中の結露により水分がたまったエアコン内部を乾燥させること
また、内部クリーン機能が搭載されていないエアコンの場合は、
拭き掃除でカビ菌を防止!
エアコンに汚れがたまるとカビ菌のエサになるため、
※
※ご自身での掃除が心配な方、
これはやっちゃダメ! NGなお掃除とは?
エアコンのクリーニングは高い専門知識が必要です。自身でエアコン内部の洗浄は避けましょう。
<Edit:編集部>
パナソニック株式会社 空質空調社 日本マーケティングセンター 空気事業マーケティング統括部








