2020年12月16日

【ゴルフのトータル費用】ゴルフはお金がかかる?1万円で回れる?

 「けっこうお金がかかるよね」。ゴルフにネガティブな印象を抱いている人がそろって口にする言葉です。確かにそういう時代もありました。しかし、近年ゴルフを取り巻く環境はずいぶん変わりました。プレー費は下落傾向にあり、今では1万円でお釣りがくることも珍しくありません。一般の人も手軽にラウンドできる水準といえるのではないでしょうか。

 現在のゴルフにまつわるお金事情をみていきましょう。

ゴルフ場の利用料金は大きく2種類存在する

 ゴルフ場を運営するゴルフクラブは、「メンバーシップコース」と「パブリックコース」の2つに大別できます。前者は、各ゴルフクラブが発行する会員権を有する会員が中心のコース。後者は、会員を持たず、誰もがプレーできるコースです。

 日本のゴルフは、長らく前者が中心となって発展してきました。バブル期前後、会員権は投機的に扱われるほどに高くなり、プレー費も高騰しました。しかしバブルがはじけて状況は一変します。多くのゴルフ場が倒産し、それまでのやり方を変える必要がでてきたのです。

 多くのゴルフ場は、プレー費を安くしてより多くのビジター客を呼び込むという方向に舵を切り、結果ビジターのプレー費が下がりました。このことでゴルフが誰もが気軽に楽しめるスポーツに変わっていったのです。

ネット予約なら予算に応じた選択が可能

 IT技術もゴルフ場のプレー費を下げたひとつの要因に挙げられます。ゴルフ場予約が、電話などからサイト予約に移行し、サービスの中心になることで、必然的に価格競争が起こるようになったのです。

 これらのサイトを利用すれば予算に応じたコース選択が可能になります。たとえば、「東京周辺」「1万円以下」という条件で、実際に検索してみると1カ月というスパンの中で利用可能なゴルフ場がヒットします。日時、場所などを簡単に検索し予約できるシステムは、初心者にとってはうれしいかぎりです。

 また、サイトには期間限定で案内される格安キャンペーンもあります。なかには5,000円以下なんていうケースも。ホテルや旅館などと同様、利用客が少ない日や、直前になっても空きがある日などにこうした割引案件が出てくることがあるのです。これらを利用すれば、より安くプレーすることができます。

 ただし「1万円以下」は大半が平日の値段設定です。土日祝日になるとおよそ1.5倍、金額にすれば1万2,000円から1万8,000円程度かかるようになります。レジャー施設などで繁忙期ほど値段が上がるのと同じです。

 初心者のうちは、できれば平日に行くようにしたほうがいいでしょう。費用面だけが理由ではありません。土日祝日は込み合うケースが多く、打数が多くなっているときには、後ろの組を待たせてはいけないと余計なプレッシャーを受けることになります。

 そんな状況ではせっかくのゴルフも楽しめません。その点で平日は比較的空いていることが多く、プレイファーストのプレッシャーもそれほど強く受けなくて済みます。

ゴルフを楽しむためのトータル費用は?

 ゴルフ利用料以外にもいろいろお金がかかるのでは……。未経験者はそんな心配もあることでしょう。利用料以外は飲料代、練習場代など小銭レベルで済むもの以外かかりません。

 昼食代は1200円から1500円程度が一般的ですが、総額に含まれているケースが多いので、あらかじめ確認しておいてください。追加料金が発生するのは、キャディをつけるときです。そのほかゴルフ場によっては3人または2人で回る場合に追加料金が発生します。いずれも予約時に確認できます。

 そのほか必要になるのは車の燃料代と高速代などの交通費、さらに電車で移動する場合はゴルフバッグの宅急便代になります。交通費は行き先によって変わるので、ここでは割愛します。ゴルフバッグはたとえば「関東→関東」で片道約1400円。往復で2800円程度です。電車で移動する場合は、最寄り駅からゴルフ場までの交通費も必要になりますが、ゴルフ場によっては無料の送迎バスがあるので、事前に調べておくようにしましょう。

<Text:瀬戸嶋勝+アート・サプライ/Photo:Getty Images>