2018年4月23日

日本初開催の「ラグビーW杯2019」で大会ボランティアやってみない? 全国から約1万人を公募

 ラグビーワールドカップ2019 日本大会の開催まで、残すところ500日あまりとなりました。都内では23日、大会ボランティア「TEAM NO-SIDE」の募集開始発表会が開催され、元ラグビー日本代表の大畑大介さん、ボランティアサポーターを務めるタレントの小島瑠璃子さんが参加を呼びかけました。

日本で開催されるラグビーW杯。どんな大会?

 北海道から九州まで、全国の12都市で開催される2019年の日本大会では、約1万人(うち東京都は3000人)のボランティアを募ります。募集期間は4月23日から7月18日まで。主な活動内容として、(1)試合会場周辺における運営補助、(2)最寄り駅や空港における案内、(3)ファンゾーンにおける来場者サービスなどを予定しています。応募要件は、公式ボランティアプログラムの趣旨に賛同する、満18歳以上(2019年3月末時点)で、1日あたり最長8時間の活動に参加できること。受付はオンラインで行っています。

 登壇した公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織委員会で事務総長を務める嶋津昭さんは「各地域においてチーム、選手、お客様を、ホスピタリティをもって迎える役割。日本大会の顔となるのが、ボランティアの方々です。積極的な応募を期待しております」と挨拶。また、人材戦略局のデボラ・ジョーンズさんは「円滑な大会運営のためには、ボランティアの方々の裏側からのサポートが欠かせません。ここで得た体験は、一生に一度のかけがえのないものになるでしょう」と呼びかけました。

▲(左から)組織委員会の事務総長 嶋津昭さんと、人材戦略局のデボラ・ジョーンズさん

「ノーサイド」。その言葉にまつわる意外な真実

 発表会では、全国高校ラグビー大会の番組キャスターを務めるなどマルチな活躍を見せるタレントの小島瑠璃子さん、ラグビーワールドカップ2019日本大会 アンバサダーの大畑大介さん、ラグビージャーナリストの村上晃一さんによるトークセッションも行われました。

▲(左から)大畑大介さん、小島瑠璃子さん、村上晃一さん

 すでに2010年に現役を退いている大畑さんは「そろそろ身体を動かして現役復帰したい。トライ記録を抜かれたくないので」と冗談を飛ばして会場の笑いをとった後、「現役時代は海外での試合を通じてワールドカップの重みを常々感じていました。これまで強豪国ばかりで開催されてきた大会ですが、初めてアジアで行われる。ラグビーワールドカップが真にグローバルな大会になるのか、その試金石としても注目されています」と説明。このほか海外のラグビーファンに向けては、日本には100年以上のラグビーの歴史があること、お互いの健闘を称え合う「ノーサイド」(敵味方なし)というラグビー用語が広く通用していることなどを紹介していきたい、と話しました。

 そのノーサイドという言葉。今大会のボランティアチームの愛称で、日本におけるラグビー文化を語る文脈で必ず登場するキーワードですが、村上さんからは意外な事実が明かされました。「イギリスで生まれたラグビー用語で、1900年代の初頭に日本国内にも広がりましたが、現在のラグビー界では使われておりません。日本でのみ通用しています」。だから今回、日本で育まれてきたノーサイド精神を世界に発信する機会が生まれてうれしい、と笑顔で語りました。ちなみに世界的には、いまラグビーの試合終了は「フルタイム」で統一されているようです。

 小島さんは「1万人のボランティアで、一生に一度の体験をつくる。一般の方でも、ワールドカップに自主的に関われる機会です。ロンドン大会では、終了後に1万人のボランティアスタッフが、同じTシャツを着てパレードしたと聞きました。そんな素敵な体験を日本でもしてみたい」とコメント。秩父宮ラグビー場からほど近い、外苑西通りあたりでパレードできたら、と妄想を膨らませていました。

▲ボランティアの募集期間は4月23日から7月18日まで

 なお、東京会場でボランティアプログラムに参加した人が、2020年の東京オリンピックでもボランティアに参加できるような枠組みも検討中とのこと。詳細はオリンピックの組織委員会に問い合わせて欲しいと、関係者から紹介がありました。

・ラグビーワールドカップ2019 日本大会
https://www.rugbyworldcup.com/

<Text & Photo:近藤謙太郎>