2019年3月11日

なぜ下駄でマラソンを? ギネス世界記録を持つランナー伊達勇人さんが下駄で走り続ける理由 (1/3)

 各地のマラソン大会に参加していると、さまざまなシューズを履いているランナーと出会います。最近ではサンダルで走ったり、シューズを履かず裸足で走ったりする人も。そんな中、なんと「下駄」でハーフマラソンやフルマラソンを走り、世界最速のギネス世界記録を持つ方がいました。それが、今回お話を伺った愛媛県在住の伊達勇人さんです。

ホノルルマラソンから始まった、走りへの挑戦

――マラソンを始めたのは、いつですか?

20歳から走り始めました。現在43歳なので、マラソン歴は23年ですね。もともと大学まで野球をしていたのですが、友達と「20歳の記念にホノルルマラソンに出よう」という話に。これが初めてのフルマラソンでした。当時の完走タイムは4時間52分。自分の中では「もっとやれるはず」という気持ちが強くて、また来年も出ようと決意したんです。それ以降、ホノルルは毎年出場しています。私にとって、ホノルルマラソンはまさに聖地ですね。

――ホノルルマラソン以外に、国内でも大会には出場されているんですか?

マラソンを始めた頃、国内の大会は競技性の高いものばかりでした。一部の速い人しか走れなかったんです。とくに私の住んでいる四国地方では、その傾向は強かったですね。しかし、ホノルルマラソンは制限時間がないので、とても気軽に参加できます。ですから10年間は、ずっとホノルルマラソンしか走っていませんでした。

初めて国内でフルマラソンに出場したのは10年前の愛媛マラソン。制限時間が6時間になったんです。その前に、フルマラソンではないですが、30歳でしまなみ海道100kmウルトラ遠足も走っていますね。この頃から少しずつ制限時間が緩和されるなど、国内でも走りやすくおもしろい大会が出始めました。

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