2020年4月30日

寺田明日香オススメのおうちトレーニングと感染症対策、詳しく解説します!│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート〜for2020〜」#39

 みなさん、こんにちは! 陸上競技の寺田明日香と申します。

 前号では「いまスポーツにできることリレー」のご紹介をしました。その後も数多くのアスリートが動画を投稿していますが、みなさんはお気に入りの動画を見つけられたでしょうか?

 私は個人的に、リオ・デ・ジャネイロオリンピック男子4×100mリレー銀メダリスト・山縣亮太選手の動画がお気に入りです。お料理上手で知られる山縣選手ですが、私の娘の大好きな茶碗蒸しを簡単に作れるように紹介してくれていたので、とても参考になりました。まだ見ていないという方、ぜひ見てみてくださいね!

 さて、今日は私オススメのおうちトレーニングと、感染症対策について詳しくご紹介していきたいと思います。

 最後までお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

実践! 自宅で簡単にできるトレーニング

 私自身がSNSで発信している動画では、ママアスリートということで、娘と一緒に使っているトランポリンを活用したトレーニングをご紹介しました。

 ちなみに、トランポリンは子ども向けだよね? という方は、ぜひネットショップで「トランポリン」と検索してみてください。耐荷重が80㎏~100㎏超のものも多く見つかります。気になるお値段も4000円前後とお手頃です。

 まずは、もも上げトレーニングをご紹介します。

▼トランポリン&もも上げトレーニング

 お尻をしっかり使うポジション(お尻にジワーっと力が入る場所)を意識して、接地はミッドフット(土踏まずの前の方)から前足部(親指の母指球あたり)になるようにしましょう。このもも上げを15~30秒間×10セットを毎日していただけば、狭いスペースで体幹も鍛えられいい運動になります。

 次はスクワットです。

▼トランポリン&スクワットトレーニング

 上半身は倒し過ぎず、真っ直ぐのまま、しっかりと深いところまでお尻を下げて止まりましょう。このとき後ろにお尻を突き出す形で、お尻にパワーがたまるように静止します。やみくもに回数を増やすのではなく、しっかり自分の感覚や負荷を確かめながら1回1回大事にやると効果的です。少しきついかもしれませんが、できるだけ太ももと地面が平行になるくらいまで深く沈んでみましょう。

 少しハードなトレーニングかもしれませんが、トランポリンを使うことで負荷が大きくなり、ふだんのもも上げやスクワットにより刺激を与えることができます。もちろんトランポリンがない方は地面でもできます。ご自身の足腰の負担に合わせて、できる範囲でぜひやってみてくださいね。

子どもと楽しむ寺田家のトレーニング&予防

 あと、これは「いまスポーツにできることリレー」動画には掲載しなかったのですが、子どもと一緒に遊びながらトレーニングすることもできます。片腕につかまらせながら振り回したり、体にしがみつかせながらぐるっと回るように動かせたりすれば、自分の筋トレ&体幹トレにも、子どものバランス力向上にもつながりますね。

 ちなみに、娘は家で縄跳びもしています。最初は10回もいかずに落ち込んでいましたが、少し練習したら平均して20回以上、うまくいけば30回は跳べるようになりました! 縄跳びは、ジャンプ力はもちろん、上半身と下半身を連動する力が身に付きますのでオススメです。

 また、我が家の感染症対策としてはタオルを家族で分けて1回1回使うことを動画内でご紹介しました。これもママアスリートならではかな、と思っています!

 手洗い・うがいは新型コロナウイルスに限らず、通常の風邪やインフルエンザの予防にもすごく効果的ですよね。一方で子どもって、それを面倒くさがるケースが多いと思うんです……。

 そのため我が家では、娘がよろこんで手洗い・うがいをしてくれるように、いくつか工夫をしています。まず手洗いに関しては、自動式のソープディスペンサーを導入しました。手を触れずに使えるセンサー感知型なので、汚れた手で本体に触れずに利用でき衛生的です。手をかざすだけで石鹸が出るので、娘も手洗いを楽しんでやっています。

 また、ハンドタオルは娘が好きなキャラクターや、かわいい模様がついたものを並べています。「今日はアリエルのタオルだ!」「かおの好きなピンク!」などと、毎日変わるタオルによろんでいる様子です。うがい薬はポンプ式。洗面所に置いてある踏み台に乗って、うがい薬をプッシュするのも楽しんでいますね。

「今できることをする」ことの大切さ

 「おうち時間」が続き、まだまだ先が見えない今。私自身の練習状況については、ふだん使っている競技場やジムが、すべて閉鎖になってしまい、できる場所を探して、その中でできることを行っている状況です。

 コーチと会うのも難しいので、遠隔でメニュー指示を受けたり、報告をしたりしています。春先に出場予定だったレースも軒並み中止や延期となったため、どのレースに出場できるかは現時点ではわかりませんが、からだづくりや技術練習を継続して行っています。レーススケジュールが確定次第、そこに向けてまたトレーニングスケジュールを組み直そうと思っています。

 そんな中ではありますが、私は2019年シーズンの陸上復帰当初から一貫して、「東京オリンピックでファイナリストになる」と言い続けてきました。その目標は、まったくぶれていません。東京オリンピックに向けて前向きにできることを頑張って、コロナウイルスの影響も飛び越えてみせます! 完成形・寺田明日香にご期待ください!

[プロフィール]
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。会いたい人は、大谷翔平と星野源。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせて同じく史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガ・病気で2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰した。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年1月からは日本代表練習生として活動した。2018年12月にラグビー選手としての引退と陸上競技への復帰を表明。2019年シーズンから競技会に出場し、6月に日本選手権女子100mハードルで9年ぶりの表彰台となる3位に入り、7月には100mでも自己記録を更新。8月には19年前に金沢イボンヌ氏が記録していた日本記録13秒00に並ぶと、9月1日に「富士北麓ワールドトライアル2019」で史上初めて13秒の壁を突破し、12秒97の日本新記録を樹立。カタール・ドーハで開催された「世界陸上」に出場。再び陸上競技選手として、2020年東京オリンピックを目指す。

◎所属企業:株式会社パソナグループ
◎主な記録:100mハードル日本記録保持者(12秒97)/100mハードルU20日本記録保持者(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校歴代2位(13秒39)/100m:11秒63

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<Text&Photo:寺田明日香/メインPhoto:南しずか/Edit:アート・サプライ>