正式メンバーの座に輝け!チアリーダーオーディション密着取材(前編) (2/2)
「大失恋もあって、状況はすでにマイナス。これ以上落ちることはないだろう」。OLを続けながら、チアリーダーとしてのキャリアをスタートした齋藤さん。サンフランシスコ49ersチアリーダーに合格後は、日本での仕事を辞めて渡米。日米で感じたすばらしいチアスピリットやチアリーディングをもっと日本でも知ってほしい、ボランティアで終わらせるのはもったいないと感じ、現役引退後、同じ思いを抱いていた高橋さんと協会を立ち上げたと語ります。
齋藤さんの笑顔や話し方、言葉づかいなどから伝わるポジティブなエネルギーは、まさに“チアリーダー”そのもの。踊っていないときでも、周囲に明るいパワーを与えてくれます。印象的だったのが、「なにかを始めようとしたとき、足りない、できない要素を探してしまうのは、もしかしたらそれは本当にやりたいことではないのかもしれない」という言葉。チアリーダーに転身したときも、協会設立のときも、さまざまな苦難はあったでしょう。しかし、「私は普通のOLだから」「英語が苦手だから」「失恋して弱ってるから」などの“できない理由”は跳ねのけ、「チアリーダーになりたい!」「アメリカでステップアップしたい!」という“本当に自分がやりたいこと”を見つめ直した結果、やるべきことが分かり、未来が拓けてきたのだと伝わってきます。
逆境を前向きにとらえ、プラスにして自分を変える。笑顔で堂々とふるまう。相手を尊敬する気持ちをもって接する。悪いところ探しではなく、改善点は注意しつつプラス部分にフォーカスする……。短い時間ながらも、齋藤さんから多くのチアスピリットを学ぶことができました。
多くのメディアに出演し、チアスピリットを広めると同時に、ピラティス・ZUMBA(ズンバ)インストラクターとしても活躍している齋藤さん。練習でもZUMBAの時間があり、メンバーと楽しそうに身体を動かしていました。
練習風景を覗いてみる
21時を過ぎても、スタジオでは熱気あふれるトレーニングが続きます。全員、学業や仕事が終わった後なのですがとてもパワフル。ダンスはもちろんなのですが、ちょっとしたときの笑顔や元気な挨拶などにこちらまで元気をもらえました。
▲メンバー主導で筋トレ
▲クロスフロアの練習
▲振りつけの細かな部分を指導する伊藤奈美さん
協会のオフィシャルコーディネーター土野真美さんも、全員の動きを見つつ具体的なアドバイス。筆者から見るときれいに揃った動きに見えますが、さらなるパフォーマンスアップを目指して練習は続きます。
トレーニングキャンプのメンバーを3名ピックアップ!
本キャンプに参加している3名に、今回の意気込みを伺いました。
▲(左)Naho/(中央)Saho/(右)Sayaka
Naho:覚えなければならないダンスやステップはありますが、そういった状態の中でも、尻込みせずルーキーらしく元気に学んでいきたいです。
Saho:私は今回で2年目になるのですが、去年のルーキー時代はまさに手探り状態でした。でも今年は新しいルーキーが入って、私もベテランの仲間入りに。培ってきた経験を生かしたダンスをしていきたいですし、奈美さんからもどんどん学びたいと思っています。
Sayaka:今回で4年目になりました。奈美さんがコーチとして戻ってきてくれたので、今までやってこなかったトレーニングにも挑戦しています。苦手な動きなども改善していきたいです。
4年目のベテラン、2年目、そしてルーキー。3人とも学ぶ意欲がとても高く、伊藤奈美さんからスキルとスピリットを吸収したいと語っていました。次回は、トレーニングキャンプ後半戦と、新体制メンバーを決定するオーディションの様子をお届けします。
<Text & Photo:編集部>