牛タンは疲労回復に効果あり?老舗食肉卸が教える、牛タンの意外な豆知識
9月10日は牛タンの日。「ぎゅう(9)」と「たん=テン(10)」の語呂合わせから「仙台牛たん振興会」によって、仙台の食文化のひとつである牛タンを多くの人に知ってもらい、よりおいしく安全に、楽しく食べてもらうこと目指して2018年に制定されました。
そこで今回は、昭和13年創業の老舗食肉卸・小川畜産食品が、知っておきたい牛タンの豆知識をご紹介いたします。
牛タンはいつから食べられるようになった?
第二次世界大戦後、仙台にもGHQが進駐しました。
その際、大量に牛肉を消費する駐留米軍が残したタンとテールを有効に活用するために、1948年(昭和23年)に仙台の焼き鳥店「太助」初代店主・佐野啓四郎が、その料理人人生から得た知識・技術を用い牛タン焼きの専門店を開業。
このことがきっかけで、牛タンが一般的に食べられるようになったと言われています。
韓国では牛タンを食べない?
韓国=焼肉のイメージを持っている方も多いかと思いますが、焼肉の代名詞的存在の牛タンを韓国では日本ほど食べないそうです。
ちなみに、年間約9,000tの牛タンを日本に輸出しているオーストラリアでは、そもそも牛タンは捨てる部位と認識している人が多いそう! もったいないですね。
牛タンには疲労回復に効果あり?
牛タンは他の部位に比べて疲労回復効果が期待できるタンパク質が豊富(100g当たりのタンパク質の量:牛タン約15g、カルビ約12g、ハラミ約13g)なだけでなく、ビタミンB群や栄養ドリンクで有名なタウリンも含まれています。
お疲れ気味の方は、ランチに牛タン定食を食べてみてはいかがでしょうか。
牛一頭から焼肉用としてとれる牛タンはわずか1kg
食肉用の牛一頭の平均的な体重は700kgで、そのうちタンは約2-3kgと言われています。しかし、約2-3kgのタンが丸々全て焼肉に向いているかというとそうではなく、皮や血管、また、食感が焼肉に適さない箇所をトリミングすると、わずか1kgほどになってしまうそう。焼肉用の牛タンって実はとっても貴重な部位なんです。
国産の牛タンはわずか3%
農林水産省の統計(2018年度)によると、輸入された牛タンが約39,000tだったのに対し、国内生産量が約1,000tと、供給量に占める割合はわずか約3%!ただでさえ貴重な牛タンなのに、国産の牛タンは本当に貴重なんです。
<Edit:編集部>