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まくら投げを“スポーツ”に進化させ、しかも全国大会まで!公式大会に潜入してきた (1/2)

 修学旅行の夜、友人との絆を深めたまくら投げ。中高生のころ、先生に怒られた思い出のある人もいるのではないでしょうか。そんなまくら投げがスポーツに進化し、なんと全国大会まで開催されている! という噂を聞きつけて、「全日本まくら投げ大会東京予選会」に潜入してきました。

出場チームは総勢23組。ユニフォームには浴衣を着用

 会場は、味の素スタジアムの屋内フットサルコート。果たして本当に大会に出場しようと考える人なんているのだろうか……と思いながら中に入ると、浴衣姿の出場者がぞろり。試合コートには畳と布団が並んでいます。

 まくら投げに闘志を燃やす出場チームは、総勢23組。1チーム8人編成なので、単純計算をしても184名の人々が集まっていることになります。まくら投げ大会、思った以上に認知度が高いのかも。

 出場するみなさんにまくら投げ大会の存在をどこで知ったのか聞いてみると、「テレビ番組で見た」「大会に参加したことがある大学の先生に聞いた」「SNSで見つけた」などいろいろな回答が。参加しようと思ったきっかけとして共通していたのは、「よくわからないけど、おもしろそうだったから」でした。

▲全日本まくら投げ大会の公式まくら。柔らかくて当たっても痛くない

 チームのメンバーは、中高の同級生や大学のサークル仲間、会社の職場仲間、飲み屋の常連仲間などなど。「まくら投げ専用のまくらを持っています」「週末に体育館を借りて練習しています」というただ者ではないオーラをまとう常連チームもいれば、「練習もしないまま当日です」「ノリで申し込んじゃいました」なんていう初心者チームもいました。

「先生が来たぞッ!」コールが勝敗を分ける

 今大会は、まず3〜4チームによるリーグ戦を行い、勝ち上がった上位8チームが決勝トーナメントに進む流れ。優勝チームは2019年2月に伊東温泉で行われる全日本まくら投げ大会への出場権を獲得できます。

 開会式の後、いよいよ試合が始まりました。気になるルールの基本は、とにかくまくらを投げて敵に当てること。ボールがまくらになったドッジボールのようなものです。ドッジボールと違うのは、まくらの数が10個あることと、まくらをキャッチしたらいけないこと。まくらに当たったり畳の外(陣地外)に出てしまったりした人は、自分の布団に戻って「就寝」しなくてはなりません。

▲試合は一礼してから

 大将1人、アタッカー3人、まくらを布団で防ぐことのできるリベロ1人、その他畳の外に出たまくらを陣地に戻すサポーター3人の、1チーム8名で戦います。制限時間2分の間に先に大将にまくらを当てたチームか、どちらも大将が生き残った場合は「就寝」していないアタッカーの数が多いチームが勝利となります。3セットゲームで、2セット取ったチームが勝ちです。

▲畳の上の白い布団に寝ているのが大将

 アタッカーの布団は陣地外に置かれていて、サポーターは隅の畳の上に正座をします。寝ている人は仰向けで頭、お尻、かかとをしっかりと布団につけ、正座の人たちもきちんと足を揃えた状態で試合開始の笛が鳴るのを待ちます。

▲合図とともに一斉スタート!

▲リベロの人は、自分の掛け布団を持ったまま畳の上へ

 ドッジボールと違いキャッチができないまくら投げでは、布団でまくらを防ぐリベロの働きが重要になります。アタッカーは一度当たってしまうと「就寝」しなくてはいけないので、必死にまくらに当たらないよう避けながら攻撃します。

 こうしていると案外長く感じる2分間。まくらを投げ、まくらを避け、まくらに当たり就寝……。めまぐるしい戦いが繰り広げられます。

▲大将を守りながら攻撃!

▲当たらないように腰をかがめて

 そしてこのまくら投げで特筆すべきルールが、「先生が来たぞッ!」コール。各チーム、1ゲームの中で1度だけ使うことができます。サポーターの1人がコートの真ん中に置いてあるメガホンをつかんで、「先生が来たぞッ!」と叫ぶと、全員正座をし、相手チームの大将は自分の布団に戻って10秒間「就寝」しなくてはいけません。その間、コールを叫んだチームの大将がコート上のまくらをすべて自分の陣地に引き上げることができます。

▲両陣地の真ん中に置かれているメガホン

▲コールをし、まくらを回収する大将。緊張の10秒間

 ここぞというタイミングで叫ぶ「先生が来たぞッ!」コールは、一発逆転を狙う勝負のポイント。ただまくらを投げ合うだけでなく、頭を使った戦略とチームの団結力が必要な競技なのです。

 試合が始まってすぐは、今ひとつルールがわかっていないと思われるチームも多く、見ている方が不安になりましたが、みんなゲーム回数を重ねるごとにぐんぐん上達。取材陣もメキメキとスキルを伸ばす出場者たちを見て、テンションが上がってきました。

次ページ:主催者にインタビュー。「今後目指すはオリンピック?」

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