2020年8月6日

ランニング時の荷物対策。バックパック・リュックの選び方を現役ランナーが解説 (2/2)

水分補給の方法でバックパックの容量が変わる

 バックパックの持つ役割に、水分補給があります。そして水分補給の方法は、大きく分けて「ハイドレーション」と「ボトル」が考えられるでしょう。

 ハイドレーションとは数リットルの水分が入る袋をバックパックに入れ、そこから管を出して飲むというもの。すべての重みは背中に掛かり、水分の補充・入れ替えは都度バックパックを開ける必要があります。また、ハイドレーションにはさまざまな容量があり、バックパックもその容量に適したものを選ばなければいけません。

 ボトルは、専用のボトルに飲み物を入れる方法。バックパックの前や後ろにボトルを入れ、そこから飲みます。この場合、飲みやすさを考えて、前側(両胸の横部分が多い)にボトルを入れるホルダーの付いたバックパックを選ぶと良いでしょう。横や後ろにホルダーの設けられたタイプもありますが、これだとボトルを取る際、いちいちバックパックを下ろす必要が生じます。

胸と腰のどちらで固定するか

 ランニング用のバックパックは、ほとんどに胸や腰部分にベルトが付いています。これでバックパックを固定し、横揺れを防ぐというもの。またベルトがあることで、肩に掛かる負担を軽減できます。

 このベルト位置も、フィッティングの際によく確認しましょう。中には「胸だと苦しくなるから腰が良い」「腰は擦れてしまうので胸が良い」など、人によってさまざまな意見があります。また、ベルト部に収納ポケットの付いたタイプもあり、その場合、収納したものの取りやすさにも関わってくるポイントです。

 バックパックは容量や形状、収納の付属箇所など、製品によってすべてことなります。選ぶ際には事前に「どういうシーンで使いたいのか」をイメージしておきましょう。試着した際には、各収納ポケットに手を伸ばし、中身の取り出しやすさなども確認すると安心です。自分に合ったバックパックを選び、日々のランニングをさらに快適にしましょう。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】https://www.run-writer.com

<Text:三河賢文/Photo:Getty Images>

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