人類はフルマラソンで2時間を切れるのか?“限界”にまつわるベストセラー本、日本版で刊行
精神や体力の"限界"。アスリートは極限の中で挑戦を続けていますが、人間の限界は一体何が決めるのでしょうか? マラソン、自転車ロードレース、登山といった持久系スポーツをするアスリートに、耐久力向上のヒントを与えてくれる一冊『限界は何が決めるのか?持久系アスリートのための耐久力(エンデュアランス)の科学』(著者:アレックス・ハッチンソン/翻訳:露久保 由美子/出版社:TAC出版)が刊行されました。
人類はフルマラソンで2時間を切れるのか?
同書は、様々な持久系アスリートから話を聞きながら、科学的知見を駆使し、人間の耐久力を決めるものや、肉体に影響する要素について、詳細に解き明かしていく書籍です。
登場するのは、1マイル(約1.6キロ)走で、4分切りに世界で初めて成功したロジャー・バニスター、自転車のアワーレコードに挑戦したイェンス・フォイクト、エベレストの無酸素登頂を成し遂げたラインホルト・メスナー、1980年代のマラソンスターとなったアルベルト・サラザールなど、人間の限界を押し広げていこうと突き進んだ人たち。ちなみに、著者のアレックス・ハッチンソンも、ケンブリッジ大学で物理学の博士号を取得しながら、1500メートル走の選手としてカナダのオリンピック選考会に2度出場した経歴を持つアスリートです。
持久系スポーツをしていると、もうあと一歩、もうひとこぎ長く、もう1分、もう1秒速くといった願いは誰しもが持つものです。一方で、それを阻むものが肉体の限界。痛み、筋肉、酸素、暑さと熱、のどの渇き、エネルギーといった肉体に影響する要素……その限界はどう克服すればよいのでしょうか。前人未到、フルマラソンで2時間を切ることは、はたして可能なのでしょうか。
ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーの日本版解説『限界は何が決めるのか?持久系アスリートのための耐久力(エンデュアランス)の科学』(TAC出版)は、現在全国の書店にて発売中です。
関連特集:スポーツがしたくなる今月の1冊
<Text:辻村>