日本選手権2位の寺田明日香選手「まだまだ力不足。五輪がかかる来年の日本選手権では力をつけて戻ってきたい」【陸上日本選手権@新潟】
新潟・ビッグスワンスタジアムで開催された第104回日本陸上競技選手権大会。大会最終日となる本日10月3日、女子100mH決勝に、同種目の日本記録保持者である寺田明日香選手(パソナグループ)が登場しました。
4レーンの寺田選手は、13秒14の2位でフィニッシュ。惜しくも10年ぶり4度目となる日本一とはなりませんでしたが、出産、ラグビー転向から陸上復帰後、2年連続で表彰台に立ちました。優勝したのは、青木益未選手(七十七銀行)で、13秒02の大会タイ記録をマークしました。
【青木益未選手が自己ベストで2年ぶり2回目の優勝】#寺田明日香 選手は2位
— NHKスポーツ (@nhk_sports) October 3, 2020
日本陸上選手権 最終日
女子 100mH 決勝
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以下、決勝を終えた寺田選手のコメント。
「昨日(予選、準決勝)からなかなか調子が上がってないなと思うなかで、今日に臨みました。今日の段階では、やれることはやれたんじゃないかと思います。ここに、こう合わせられなかったのは、私のまだまだ力不足です。オリンピック出場がかかる来年の日本選手権では、力をつけて戻ってきたい。
昨日の時点では、いい走りはできてなかった。昨日は、ハードルに対してひく、っていう動作が出てきていたので、ダメならダメで突っ込んでいこう、とスタッフとも意見がまとまって今日に臨んだ。
(決勝に)うまく調子を上げていけなかったというところで、まだ選手としてやれてない部分があるのかなと思う。
こういった大きい大会で、どれだけ實力を発揮するかというのがトップ選手の大事なところでもあるので、そういう部分で、まだ私に備わってない部分もありますし、やっぱりまだまだ、フィジカルの部分も、走りの部分でも、ハードリンクでもやらなきゃいけないことがたくさんあるんだなと改めて思いました。来年のオリンピックで、12秒6で走りたいと本気で思ってるので、そのためにやれることは、もう1年ないですが、半年ちょっとかけてやっていきたいと思っています。
(今シーズンは)いくらうまくいってなくても、13秒3はかからないなとわかりましたし、安定して、12秒9、13秒0、13秒1ぐらいの感じで走ってこれたので、アベレージのアップはできたのかなと。
日本記録を出してから注目をいただいて、ありがたいことなんですが、上に立つものとしての、自覚とか責任とか、望む姿勢とか、自分で気にしすぎて、楽しむみたいな部分が去年よりはちょっと薄れていたので、もう1回、楽しむという意味では、今回の日本選手権は、割り切って望めたし、本当に楽しく走りたいなと思えました。結果にこだわらず、スポーツっていいものなんだと思えたので、これは母親としての面ですけど、これから競技生活をしていくうえでも、捨てちゃいけない部分なんだと思いました」
寺田選手の次戦は、10月24日(土)に大阪・ヤンマースタジアム長居で開催される「第7回木南道孝記念陸上競技大会」の予定で、今シーズン最終戦に挑みます。
《寺田選手によるエッセイを連載中》
・寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート〜for 2020〜」【アーカイブをチェックする】
<Text & Photo:MELOS編集部>
[プロフィール]
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。会いたい人は、大谷翔平と星野源。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせて同じく史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガ・病気で2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰した。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年1月からは日本代表練習生として活動した。2018年12月にラグビー選手としての引退と陸上競技への復帰を表明。2019年シーズンから競技会に出場し、6月に日本選手権女子100mハードルで9年ぶりの表彰台となる3位に入り、7月には100mでも自己記録を更新。8月には19年前に金沢イボンヌ氏が記録していた日本記録13秒00に並ぶと、9月1日に「富士北麓ワールドトライアル2019」で史上初めて13秒の壁を突破し、12秒97の日本新記録を樹立。カタール・ドーハで開催された「世界陸上」に出場。再び陸上競技選手として、2020年東京オリンピックを目指す。
◎所属企業:株式会社パソナグループ
◎主な記録:100mハードル日本記録保持者(12秒97)/100mハードルU20日本記録保持者(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校歴代2位(13秒39)/100m:11秒63【今後の主なスケジュール】
●2020世界室内選手権
2021年3月19日(金)~21日(日)会場:中国・南京
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1416/
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