2018年5月17日

日本の陸上界を変える!ランナーやアスリートが集まる「SPORTS SCIENCE LAB」って、どんな施設? (3/3)

 ウォーミングアップを経て、本番はウォーキングレベルから少しずつペースアップ。測定時には口に計測用マスクを装着します。こちらのマスクから、吸い込む酸素と吐き出す二酸化炭素の量を計測するのでしょうか。ちなみに胸部には、心拍計ベルトを巻きました。装着方法についてはトレーナーが丁寧に説明してくれるので、ご安心ください。

 合計で30分ほど走ったでしょうか。トレッドミルのペースはどんどん上がり、自分自身で限界と判断するまで走り続けます。私は時速20.5kmに到達後、少し走った時点でギブアップ。腰が落ちて足が回らなくなりました。ちなみに、キツくなるほどトレーナーが「まだまだいけます、頑張りましょう!」など激励の声をかけてくれるので、妥協なしで走れます。

 なお、測定時には背中と天井を太いロープで繋がれました。これまで起きたことはないそうですが、万が一の転倒時にも、下に倒れ込まないようにという安全対策。こうした体制も万全です。

 測定後は5〜6分ほどデータ確認のためマスクを着用せず走り、すべてのプロセスが完了。その後、取得データをもとに「フィードバックシート」が渡され、トレーナーからデータ内容や現状、そして目標達成に向けたアドバイスなどのフィードバックが受けられます。

 細かなデータが見られること以上に、私にとってはこのフィードバックこそ価値を感じました。分かりやすく的確。こちらの質問にもその場で答えてくれます。しかも、フィードバックしてくださるのは、前述した豪華トレーナー陣。目標に対して自分がどのような位置にいて、これから何をすべきなのか。おかげさまで、道筋が明確になりました。

落ち着いてトレーニングに集中できる環境

  低酸素トレーニングやランニングアビリティ測定のほか、SPORTS SCIENCE LABではランニングフォームチェックやパーソナルトレーニングなども提供しています。最後にSPORTS SCIENCE LAB施設内の模様をご紹介しておきましょう。

<トレッドミル>

 ランニングアビリティ測定やランニングフォームチェックなどで使用。緊急停止ボタンなど安全面の設備も万全です。

<低酸素ルーム>

 3つの低酸素ルームは完全個室。室内そのものが酸素量をコントロールされているので、マスクなど非着用でトレーニングできます。

<フィットネスルーム>

 パーソナルトレーニングなどに用いられる空間で、バランスボールやストレッチポールなどのアイテムが揃えられています。

<ロッカールーム>

 ロッカールームが設けられているので、施設に着いてから着替えられます。シャワーも完備なので、汗を気にせず思いきりトレーニングできるでしょう。

 シューズやウェアなどのレンタルもあり、手ぶらでトレーニングできます。なお、会員はランニングステーションとして利用することも可能です。

 落ち着いた雰囲気で清潔感があり、充実した最先端の設備でトレーニングに取り組める「SPORTS SCIENCE LAB」。すでにリピーターが多く、自己ベスト更新などの結果を残している利用者がたくさんいるそうです。なかには遠方から、定期的な出張に合わせて毎回訪れるという方も。シリアスランナーのみならず、これからランニングを始めるという人も少なくありません。

「最初からしっかり走り方を学び、ランニングに取り組んでいきたい」
「目標達成に向けて具体的かつ正しいトレーニング方法を知りたい」
「我流でのランニングからレベルアップしたい」

 ビジター利用可能ですので、気になる方はぜひ1度体験してみてはいかがでしょうか。求める結果に近づくための道筋を、トレーナーが示してくれるかもしれません。

[施設情報]
SPORTS SCIENCE LAB
住所:東京都渋谷区神宮前4-24-23 胡桃の舎102
電話:03-6447-2293
公式サイト:https://sslab.tokyo/

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】http://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>

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