全国の名所を巡ればあっという間!? 100km超のウルトラマラソン大会5選
ウルトラマラソンとは走行距離42.195km(フルマラソン)を超えるマラソンの総称。多くの方は、100kmマラソンを最初に思い浮かべることでしょう。実際、100kmのマラソン大会は全国各地で開催されており、私もたくさん出場してきました。
しかし世の中には、100kmをも超えるウルトラマラソン大会が数多く存在しています。例えば以前にMELOSで取り上げた『東京ウルトラマラソン』にも、100マイル(約160km)の部がありましたが、今回は国内にスポットを当て、全国のさまざまな名所を駆け巡る100km超のウルトラマラソン大会を5つご紹介しましょう。
「チャレンジ富士五湖マラソン」(118km)
【確報記録を掲載しました】みなさん、こんばんは!大変遅くなりました。大会の確報記録を掲載しました。チャレンジ富士五湖を走った記録として、記念になると幸いです。みなさんのゴールシーン、いい笑顔です!!大会ホームページ(Official Result)http://www.r-wellness.com/fuji5/runner/result.html
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンさんの投稿 2017年5月9日火曜日
富士北麓公園をスタート&ゴールとするウルトラマラソン。71km・100km・118kmの3部門に分かれ、118kmの部は大会名の通り5つの湖「山中湖」「河口湖」「西湖」「精進湖」「本栖湖」を巡るコースです。このうち、本栖湖を周るのは118kmの部のみ。100kmを走破したランナーなら、+18kmという距離は手の届くチャレンジと言えるでしょう。毎年約1,000名の方が118kmの部へと挑んでいます。
「小江戸大江戸200k」(203km・230km)
小江戸(埼玉県川越市)と大江戸(東京都)を舞台にした大会。アクセスが良いため、首都圏外からでも参加しやすいでしょう。川越エリア91kmと東京都内の主要部102kmを走る、計203kmの大会です。これに加え、第6回大会から230kmの部も新設されました。川越のみ91km、東京のみ102kmの各部門もあります。
ただし、230kmの部は200km以上のウルトラマラソンレースを32時間以内で完走した経験が必要なため、出場ハードルは高いでしょう。制限時間は203km・230kmともに共通の36時間となります。私も過去に出場経験があり、一度スイーパーとしても走らせていただきました。
「さくら道国際ネイチャーラン」(250km)
— さくら道国際ネイチャーラン (@sakura_nr) April 17, 2015
名古屋城をスタートし、石川県の兼六園まで走る250kmの道のり。コース最高地点の「ひるがの分水嶺」では、標高が約900mに及びます。太平洋と日本海とを結ぶ“桜のトンネル”を作ろうと取り組んだ佐藤良二氏の思いを受け継ぎ、大会名が名付けられたそうです。
制限時間は36時間となっており、完走するためには平均8分半/kmほどで走る必要があります。申込資格に過去の実績など制限はありませんが、参加者は応募書類をもとにした選考によって決定されます。そのため、実際には相当の実績が求められる狭き門と言えるでしょう。
「沖縄本島1周サバイバルラン」(400km)
那覇市を発着点として、沖縄本島をぐるりと1周する400kmレース。制限時間は72時間。毎年の完走者が10名以下(参加定員50名)という結果から、その過酷さが分かるでしょう。コースは変化に富んでおり、那覇・名護など賑やかなエリアがある一方、北部ではお店など一切見当たらないような場所も走ります。
沖縄本島にはこの他にステージレース「T.O.F.R」(270km/3日間)があるほか、2014年には330kmのノンストップレース「クレージーラン」も開催されました。私は3レース全て経験していますが、コースは走りごたえ十分で、スタッフの対応が素晴らしい大会です。
「日本横断「川の道」520kmフットレース」
東京都江戸川区にある葛西臨海公園をスタートし、荒川・千曲川・信濃川に沿って新潟県の日本海まで520kmを走り抜く大会。毎年ゴールデンウィークに開催され、制限時間は132時間です。経由地である長野県小諸市をスタートとする255kmの部もあります。
こちらのレースでは、以前、スタートからゴールまで車でサポートさせてもらったことがありました。コースや距離はもちろん、雪の残る地域もあるほどに変化する気象条件もランナーにとって難関と言えるでしょう。参加するには520kmの部が200km以上、255kmの部では140km以上のウルトラマラソンを完走した経験が必須です。
ここでご紹介したレースは、ごく一部に過ぎません。この他にも国内には100kmを超えるウルトラマラソン大会がたくさん。今後も増えてくるのではないでしょうか。さらに海外に目を向ければ、「本当に人が走れるのか!?」と驚くような大会が山ほど見つかります。刺激に飢えたチャレンジャーの皆さん、気になる大会があれば、ぜひ参加を検討してみてください。
[筆者プロフィール]
三河 賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】http://www.run-writer.com
<Text:三河賢文/Photo:Getty Images>
《参考サイト》
・チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン
http://www.r-wellness.com/fuji5/
・小江戸大江戸200k
http://www.trainic-world.com/
・さくら道国際ネイチャーラン
http://shirotori-gujo.com/sakuramichi/main.html
・沖縄本島1周サバイバルラン
http://teamultra-k.info/
・日本横断「川の道」520kmフットレース
http://sportsaid-japan.org