経験が“限界”を決める?│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for 2020~」#10 (2/2)
気持ちの持ち方で“限界”も変わる!
また、「限界を突破しろ」や「限界を作るな」という言葉を私は何度も聞いてきましたが、この「限界」は、自分の経験から自分ができるだろうという範囲を勝手に予測して作り出しているものなのでは、と最近は思うようになりました。
というのも、トレーニングで重いものを持つときに「この筋肉の疲労感なら、あとこのくらいできるだろう」という考えが一瞬頭をよぎり、実際に始めると考えていたほどにしか身体が動かなくなることがあったのです。これは自分で自分の限界を決めている悪い例であって、効率的な良いトレーニングとはかけ離れたものになります。
逆に、とても良いトレーニングや準備を重ねて本番に挑んだとしても、最後の最後に「このくらいできれば」と考えてしまうと、結果は考えているほどにも満たないことの方が多いのではないかと思います。
意識を自分の方に向け過ぎると、自分の限界を見てしまいがちになるので、「これをやったら誰かを驚かせることができる」や「誰かにぎゃふんと言わせる」など、意識を別のところに置くと、自分の不安要素や考えてしまい過ぎる部分を分散させることができるのではないかと思います。
気持ちの持ち方ひとつ、という簡単な言葉では表せられないですが、考え方の変換や対策によって、自分の持っている力を十分に発揮させることは可能なのだと、最近では感じています。
《プロフィール》
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせてこちらも史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガで2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年からは日本代表候補として活動している。日本ではほぼ類をみない「世界レベル選手の競技転向、同一シーズン間の競技転向、幼児を子に持つママアスリート」として、2020年東京オリンピックを目指す。◎所属企業:株式会社リブラン
◎所属チーム:千葉ペガサス
◎主な記録:100mハードル日本ジュニア記録(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校記録(13秒39)《今後の活動予定》
・9/8(土)・9(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第3戦@静岡・裾野市運動公園陸上競技場 ▶詳しくはこちら
・9/15(土)【出演予定】『Nスポ!』×『くう ねる あそぶ こども応援宣言』スペシャルトーク@東京国際フォーラム ▶詳しくはこちら
・10/13(土)・14(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第4戦@三重・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 サッカー・ラグビー場 ▶詳しくはこちら【関連URL】
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<Text&Photo:寺田明日香/Edit:アート・サプライ>