2020年11月18日

ヨガの「ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)」がうまくできない。やり方のポイントは?専門家が解説

 大人の習い事として人気のヨガ。健康や美容に関心の高い女性だけでなく、男性からのニーズも高まっています。そんなヨガの気になるギモンや悩みをピックアップし、専門家にぶつける本企画。全米ヨガアライアンス認定アカデミーFIRSTSHIPの講師リーダー兼スタジオディレクターの藤井誠さんに聞いてみました。

Q.休憩のポーズと言われる「ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)」ですが、姿勢を保つのがきつく、息苦しさやたまに頭痛も感じます。楽にできるポイントを教えてください。

A.かかとを床から持ち上げて、膝を緩める。手の平で床を強く押し、二の腕の筋肉全体を引き締めて使う。

 ダウンドックは“お休みのポーズ”といわれていますが、多くの人にとってはきついポーズだと思います。実は、ダウンドックにはさまざまなポーズの要素(前屈・後屈・アームバランス・逆転)が必要で、複雑なポーズでもあるのです。だからこそ、このポーズが“お休み”になるには、かなりの練習が必要なのです。

 ポーズに取り組むときに、そのポーズの目的を最優先することがポーズ上達の秘訣です。ダウンドックの目的は、手と足で押し、カラダを支えながら背骨を天地に拮抗して伸ばすこと。つまり、逆さまの状態でも、立っている時と同じように背筋が伸ばせるかどうかが、とても大切になります。

 1つ目のコツは、かかとを床から持ち上げて、膝を緩めること。そうすることで、太もも裏側の筋肉が緩み、背筋を伸ばしやすくなります。初心者やカラダが固い人は、無理にかかとを床に降ろそうとしたり、膝を伸ばそうとすると、腰が丸まり背筋が伸びない上に、腰痛の原因にもなってしまいます。

(左)膝を伸ばしている姿勢/(右)膝を緩めている姿勢

 2つ目のコツは、手の平で床を強く押し、二の腕の筋肉全体を引き締めて使うこと。手の平が浮いてしまうと、背中の上部が丸まってしまうので、手の平全体を使うようにしましょう。また、肩や手首に負担をかけすぎないために、肘の伸ばしすぎに気をつけて行うとよいでしょう。

 このポーズで気持ちよく呼吸ができ、数分ポーズを保つことで、身体の背面が伸び、前面とのバランスがもたらされ、心が穏やかに保たれると言われています。まずは無理せず自分のカラダと向き合いながら、慣れてきたら徐々にキープ時間を長くするとよいでしょう。

[監修者プロフィール]
藤井誠(ふじい・まこと)
ヨガスクールFIRSTSHIPの講師リーダー兼スタジオディレクター。ヨガ哲学や解剖学に基づき、呼吸や瞑想に重きをおいたヨガの指導を得意とする。豊富な知識と経験に裏づけされた指導に定評があり、多数のイベント出演、メディア露出経験がある。全米ヨガアライアンス上位資格E-RYT500、継続教育指導資格YACEPを保持し、著作に、ヨガ専門書としては破格の3万部売れたヨガポーズ傑作集「ヨガポーズパーフェクトバイブル(ナツメ社)」他がある。

[記事協力]
株式会社LAVA International
公式サイト https://lava-intl.co.jp/
ホットヨガスタジオLAVA  ▶体験予約など詳細はこちら

<Text:編集部/Photo:株式会社LAVA International>