2020年9月27日

オンラインでトレーニングを受けるときの注意点。レッスン前に準備しておきたい5つのポイントとは

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一時期は多くのスポーツジムが営業自粛するなど対策を講じました。また、感染予防の観点から屋外での運動を控える人も見られ、運動をする機会が減った方は多いでしょう。

 一方、トレーニングのオンライン化が流行を見せています。パソコン、あるいはスマホとインターネット環境さえあれば、自宅でプロの指導を受けながらトレーニングが可能です。筆者自身も以前からオンラインレッスンをサービスとして取り入れてきましたが、利用者は増加傾向にあります。

 しかし自宅の部屋でオンラインフィットネスに取り組む場合、いくつか注意したいことがあるのです。ここで、具体的に5つのポイントについて解説します。

▶いつでもどこでもフィットネス動画が見放題!【LEAN BODY(リーンボディ)】

 1)広いスペースを確保する

 モノに当たったり、つまずいて転んだりしないよう、広いスペースを確保して臨みましょう。トレーニングに集中していると、周囲まで目が届きません。思っていた以上に大きく動いたり、移動したことで、思わぬ怪我に繋がる可能性があります。

 トレーニング専用の部屋を用意できれば理想的ですが、難しいケースがほとんどでしょう。そのため、できるだけ広い範囲を片付けておき、段差などのない場所でトレーニングを行えるよう準備してください。もし定期的に利用しているなら、次回どのようなトレーニングを行うか予定を聞いておいたり、スケジュールをチェックしておくのもおすすめです。

2)音声と映像環境を整える

 トレーニングを正しく行うには、お互いの姿がよく見えること、そしてお互いの声がよく聞こえることが大切です。たとえば筋トレであなたの姿が鮮明でないと、動作に問題点がないかよく見えません。的確な指導ができないため、トレーニングの質が下がってしまいます。

 まずは、高速通信が可能なインターネット環境を整えましょう。機材はスマホではなく、できればパソコンやタブレットなどで画面の大きいものを選んでください。特にパーソナルレッスンの場合、トレーニング時には全身が見える位置にいてほしいといった要望を受けることが多く(全身が見えないと適切に指示できないため)、小さな画面は遠くて見えなくなる可能性があります。

 カメラは機材に備えつけのもので問題ありませんが、事前に相手側の視点からどのように見えるか確認しておいてください。古い機材で解像度が低いと、やはりこちらの様子が鮮明に見えなくなってしまいます。音声は、できれば防水のBluetoothイヤホンがおすすめ。機材のスピーカーだと聞こえにくい(小さい)可能性があるほか、周囲の音が入り込んでしまいます。

 ただし、激しい運動ではイヤホンが落ちてしまうことがあるので、音声はもちろんフィット感も重視してください。

3)室内の温度調整と水分補給を適切に行う

 室内でトレーニングすると、思った以上の発汗量に驚くかもしれません。スポーツジムのスタジオと違って狭い部屋では空気がこもり、汗をかきやすくなるようです。そのため、エアコンや扇風機などの空調設備を用いて、室内を快適な温度に保ちましょう。トレーニング時は、いつもより温度を低く設定してちょうどいいかもしれません。

 また、同時に水分補給も大切です。発汗量が多い分、いつもよりこまめに水分を摂取して、脱水を防いでください。トレーニング時にも手の届く範囲に水分を用意して、合間に少しずつ飲むようにするとよいでしょう。

4)周囲の映り込みを避ける

 自宅などプライベートな空間でトレーニングを行う場合は、周囲の映り込みに注意しましょう。散らかった室内が見えたり家族が映り込んで恥ずかしいのはもちろんですが、思わぬところで個人情報が漏れる可能性もあります。

 Zoom(ズーム)に代表されるような多くのビデオコミュニケーションツールでは、背景を自由に変える機能が備わっています。これを用いれば、基本的には自分の姿しか相手に見られません。あるいは誰も入ってこない、壁しか映らないような部屋でトレーニングを行うと安心です。

5)激しい運動はウォーミングアップを終えておく

 トレーニング内容が激しい場合は、事前にウォーミングアップを行っておくとよいでしょう。特にプライベートレッスンでは、ウォーミングアップを終えておくことで限られた時間でも効率的にトレーニングを行うことができます。もちろん、トレーニングにウォーミングアップが含まれている場合もあるでしょう。できれば、事前にトレーニングの流れを確認しておくことをおすすめします。

雨の日や、暑い・寒い時期もオンライントレーニングはおすすめ

 最近は、ほとんどのスポーツジムで営業が再開されました。スポーツイベントも少しずつ開催されるようになり、運動をする機会に困ることは減ったかもしれません。しかしそれでも、いつまた同様の事態が起きるかはわかりません。先行きが見えない状態では、「できるだけ人との接触は避けたい」という方も多いでしょう。そのため、オンラインでのトレーニングは引き続き有効な手段と言えそうです。

 また、雨が降っていれば外に出るのが億劫になるかもしれません。暑さが厳しい夏や、寒い冬の時期も、やはり家にこもって運動不足という方が増えることでしょう。そんな方にとっても、オンライントレーニングはおすすめのツールです。動画を見ながら自由に取り組めるものもありますが、リアルタイムで人と会話しながら行うことで、より効果的にトレーニングが行えるはずです。興味のあるトレーニングサービスを見つけ、取り組んでみてください。

▶いつでもどこでもフィットネス動画が見放題!【LEAN BODY(リーンボディ)】

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】https://www.run-writer.com

<Text:三河賢文/Illustration:Getty Images>