2018年3月14日

ササミを制するものは、ダイエットを制す。┃連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#8

 アラフォーでランニングを始めてフルマラソン完走の経験を持ち、ゴルフ、テニス、ヨガ、筋トレまで嗜む、大のスポーツ好きにして“雑食系”を自負する作家の甘糟りり子さんによる本連載。

 スポーツを楽しむ者にとって欠かせない食事について。今回は、ダイエットの味方の「ササミ」をアレンジした簡単レシピをご紹介します。

高タンパク・低カロリーでヘルシーな鶏肉を手軽にアレンジ

 駆け足で春がやってきた今日この頃。もう厚手のスウェーターを脱ぐ時期ですね。で、私、今年こそと決意いたしました。ダイエットです。Tシャツ1枚の季節に間に合わせようと。暑くなってから焦らないよう、今から取り組もうと思います。ほんとか?

 ダイエットは運動と食事をコントロールすることが基本と考えています。今回は、その食事について。

「ササミを制するものは、ダイエットを制す」

 これ、私の信条。なんて大げさですけれど、高タンパク低カロリーの鶏肉はダイエットの強い味方ですよね。今回は、私なりのササミ・レシピをご紹介しようと思います。ズボラな私が作るものですから、短い時間で簡単にできちゃうものばかりです。

 まずは、質のいいササミを用意するところから。ササミというと、パサパサしているというイメージを持つ方も少なくないかもしれませんが、本来はおいしいものなんです。できれば、スーパーのパックではなくて、肉屋さんもしくは鶏肉屋さんで新鮮なものを手に入れたいですね。買ってきたその日はさっと湯がいて薄切りにして、塩&オリーブオイル、もしくはワサビ醤油で食べたりもします。これとグリーンサラダならたくさん食べても罪悪感はまったくわきません。

 私が今までで一番作ってきたのは「ささみとキュウリの和え物」。

①キュウリを斜め切りにして手で潰して水分を出す。もしくはビニール袋に入れて軽く叩く。要は、ササミとからみやすくするのです。


②ササミを茹でる。ササミからはいい出汁が出ますから、茹で汁はスープにしましょう。大切なのは茹ですぎないこと。大きさや状態によりますが、大雑把な目安としては5本で4分ぐらい。でも、数字ではなく、時々自分の目で確認しながら、好みの硬さに茹でます。


③茹で上がったササミを裂く。


④キュウリとササミを混ぜる。この時のドレッシングは2パターン。塩&オリーブオイル、ホワイトバルサミコの洋風バージョン。もう1つは、ゴマ油と醤油。ゴマ油と塩、という場合もあります。みりんやお酢を足してもいい。いろんなパターンを知っておくと飽きないですよ。

 本気でダイエットするなら、これだけですが、トーストに乗せたり、ご飯にのせて丼にしていけます! ササミの茹で汁は、塩もしくは煎り酒で味をつけ、青菜やネギを入れてスープに。ササミの出汁は滋味深い味わいになるので、おすすめ。

 最近よく作るのは「蒸し鶏の梅肉和え」。

 これは、とあるおしゃれ中華のお店で食べた麺がヒントでした。上湯スープにほんのり梅の味が染みていて、スライスした鶏肉がのせてありました。普段は皮付きのもも肉で作りますが、先日、ササミで作ってもおいしかった。

 私のレシピは、以下の通り。

①ササミを蒸す。この時、必ず蒸した際に出るスープを取り出せるようにすること。ササミをお皿に入れる、もしくはアルミホイルでお皿型を作る。


②はちみつ梅を叩く。必ずはちみつ梅をたっぷり使うのがポイント。私はササミ5本で4.5個は使います。叩いたはちみつ梅はすり鉢に入れておく。


③白髪葱を作る。葱を5センチくらいに切ってから開き、真ん中の芯を取り出す。平たくして、端から細く切って氷水に浸す。不揃いは気にせずに、量はお好みで。多すぎるかな、というぐらいでいいと思います。余ったら、タッパーに入れておけば何かと便利だし。


④ササミが蒸しあがったら、斜めにスライスする。


⑤はちみつ梅が入ったすり鉢に、蒸した際に出た汁を混ぜる。棒で擦ってのばす。


⑥お皿にササミを並べ、⑤をかけ、上からたっぷりと白髪ネギを散らす。

 これは、母にも家に遊びに来る友達にも好評で、ダイエット関係なくよく作ります。ササミを裂いて梅ソースと絡めてもいいし、大葉をプラスするのも良し。

▲大葉を加えたアレンジバージョンもおすすめ

 調味料の分量や茹で時間&蒸し時間がいい加減なレシピですみません。でも、それぐらい適当にやっても、きっとおいしくできると思います。くれぐれも素材選びは慎重に! マイナス3キロ、がんばります(汗)。

[プロフィール]
甘糟りり子(あまかす・りりこ)
神奈川県生まれ、鎌倉在住。作家。ファッション誌、女性誌、週刊誌などで執筆。アラフォーでランニングを始め、フルマラソンも完走するなど、大のスポーツ好きで、他にもゴルフ、テニス、ヨガなどを嗜む。『産む、産まない、産めない』『産まなくても、産めなくても』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』のほか、ロンドンマラソンへのチャレンジを綴った『42歳の42.195km ―ロードトゥロンドン』(幻冬舎※のちに『マラソン・ウーマン』として文庫化)など、著書多数。『甘糟りり子の「鎌倉暮らしの鎌倉ごはん」』(ヒトサラマガジン)も連載中。

<Text & Photo:甘糟りり子>