
その動き、腰に悪いかも!整形外科医が明かす“腰痛を招くクセ”と対処法 (2/2)
腰痛の対処法1 背中をストレッチする
1.うつ伏せに寝転び、両肘を立てる
2.息を吐きながら、ゆっくりと肘を伸ばして上半身を起こしていく
3.上半身を起こしたら5秒ほどキープし、息を吐きながら、ゆっくりと元に戻す
脊柱起立筋という、首から腰にかけて背骨の両側にある筋肉を鍛えることができます。猫背予防、腰への負担軽減につながります。
腰痛の対処法2 腰方形筋のストレッチ
1.四つん這いになり、息を吐きながら背中を丸める
2.息を吐きながら背中を反らしていく(お尻を突き出すような姿勢)
5回ほど繰り返します。
腰方形筋という、骨盤から肋骨の下の部分を繋いでいる筋肉をほぐします。この筋肉が硬くなると腰痛を起こすため、ストレッチで筋肉を柔らかくしてあげましょう。
腰痛の対処法3 骨盤を立てて座る
デスクワークや運転時など、椅子に座るときは骨盤を立てて座るようにしましょう。前屈みで猫背にならないように注意してください。
前屈みになり猫背になると、腰に負担がかかります。骨盤をしっかり立てて座ると、腹筋や背筋を使うので筋肉の低下を防ぎ、腰の負担も軽減されます。
腰痛の対処法4 重いものは、足の力で持ち上げる
重いものを持ち上げるときは、膝を曲げて、荷物がある位置まで下がりましょう。バランスをしっかり保ちながら、少し体を後ろに傾けてゆっくりと持ち上げます。
反動をつけたり、腰の力だけで持ち上げたりすると、腰に負担がかかります。体勢を低くし、お腹に力を入れて、太ももの力で持ち上げるイメージです。
腰痛の対処法5 寝姿勢や寝具を見直す
寝るときは腰に負担がかからないように、「膝にクッションを挟む」など、腰が反りすぎないように注意しましょう。
うつ伏せは腰によくないので、なるべく避けてください。また、マットレスの硬さも、腰の負担を軽くするうえで大切です。背中とお尻が少し沈む程度の硬さを選びましょう。
腰が痛くて起き上がれないときの緊急対処法
もし腰痛で起き上がれないときは、無理に起きようとしてはいけません。膝を立てて横向きになり、腕を使って上半身を支えるように起き上がりましょう。
なお、「ぎっくり腰」を発症してしまった場合は、安静にして、医療機関を受診しましょう。
病院に行くべき? 腰痛で受診する目安
「痛みがひどい」「歩けない」「腰痛のせいで日常生活に支障が出る」といった場合は、病院で相談しましょう。
この状態で病院に行かずに我慢していると、腰痛がさらに悪化したり、痛みをかばって他の部位に影響が出たりする可能性があります。また、何らかの病気が原因で腰痛を引き起こしているリスクもあります。
まずは整形外科へ
腰痛は整形外科で受診しましょう。整形外科では、まずは問診を行い、痛み止めや湿布などを用いて痛みを和らげます。
その後、リハビリなどを行い、筋肉をつけて腰の痛みを軽減していきます。
▼参考
大正製薬グループ
監修者プロフィール
医学博士・整形外科医
河合 隆志先生
経歴
’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。