ウェルネスフード
2025年11月7日

梨の“意外な”栄養効果とは?疲労回復や水分補給にもオススメです[医師監修] (1/4)

和梨には豊富な水分だけでなく、カリウムやアスパラギン酸などの栄養成分が含まれており、疲労回復、ダイエットなどに嬉しい効果も期待できます。

梨の栄養素や健康効果、食べ方の工夫などを、なかざわ腎泌尿器科クリニック院長・中澤佑介先生監修のもと解説します。ちなみに中澤先生自身も梨が大好きだそう。

梨を食べるとどんなメリットがある?

梨には、みずみずしさだけじゃない、体に嬉しい栄養と健康効果がたっぷり詰まっています。

1.疲労回復をサポートする「アスパラギン酸」

梨に多く含まれるアスパラギン酸は、アミノ酸の一種で、エネルギー代謝を助け、疲労物質である乳酸の分解を促進する働きがあります。

そのため、梨は夏バテ気味のときや、トレーニング後のリカバリー食としてもおすすめです。

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2.「カリウム」たっぷりでむくみ対策にも

梨は、水分が約88〜90%と非常に高い果物。そのうえ、カリウムも豊富に含まれています。

カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあるため、むくみの解消や血圧の安定化に役立つとされています。

3.腸内環境を整える「食物繊維」

梨には、水溶性の食物繊維が含まれており、便通の改善や腸内環境の正常化に役立ちます。

また、独特のシャリシャリ食感は、細胞壁成分である「ペントザン」「リグニン」などの成分によるもの。どちらも整腸作用があると言われています。

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4.低カロリー&脂質ゼロ。間食にも最適!

梨1個(約300g)でおよそ120kcal前後。脂質はほぼゼロで、糖質も果糖中心なので、血糖値の急上昇を起こしにくいというメリットもあります。

和なし(生)1個(約300g)あたりの栄養成分
エネルギー 129 kcal
水分 264.3 g
炭水化物 33.0 g
└ 糖質(推定) 約30.0 g
└ 食物繊維 約3.0 g
タンパク質 0.9 g
脂質 0.3 g
カリウム 420 mg
ビタミンC 9 mg
マグネシウム 9 mg
カルシウム 6 mg

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」より

5.喉の炎症を和らげる作用も?

梨に含まれるソルビトールや、独特の冷感・水分バランスは、喉の炎症や熱感を和らげる民間療法としても知られています。季節の変わり目、エアコンで喉が乾燥しがちなときにもおすすめですね。

次:梨は1日何個まで?食べ過ぎると、どんなデメリットがある?

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