2018年8月2日

もうオーディオだけじゃない!オンキヨーの意外なAI搭載「食トレ」アプリや「スリム枕」│特集:SPORTEC 2018 #3

 東京ビッグサイトでは7月25日から27日の3日間、日本最大級のスポーツ・健康産業の総合展示会「SPORTEC 2018」が開催されました。そしてこのイベントにスピーカーやヘッドホンなどでお馴染みのオーディオブランド、オンキヨーが初参加。AIを活用してアスリートの食事トレーニング(食トレ)をサポートするという画期的なサービス「food coach/フードコーチ」を出展しました。

・去年の様子はこちら:SPORTEC 2017特集
・今年の様子はこちら:SPORTEC 2018特集 NEW!

AIで食事トレーニングをサポートする「フードコーチ」アプリ

 フードコーチは、あの世界最強と謳われる日本レスリングチームのアスリートを輩出した至学館大学とオンキヨーがタッグを組んで開発したAI搭載の“食トレアプリ”です。食トレとは毎日の食事を管理することもパフォーマンス向上のために必要な鍛錬と位置付けて、栄養価のバランス、摂食のタイミングなどを選手の体調や競技種目、ポジションなど条件に合わせて最適な食事を提案するというスポーツ栄養の考え方に基づいたトレーニングメソッドです。

▲アプリのデモンストレーションもブースで体験。誰でも手軽に利用できるシンプルなアプリ

 至学館大学のSNST/Sports Nuturition Support Teamを率いる杉島有希准教授がトレーニングプログラムを監修して、オンキヨーがAIの先進技術を活かしたクラウドサービスを開発しました。フードコーチついてはこちらの詳しい取材レポートもぜひ合わせて読んでみてください。

 今回のスポルテックへの出展を期に、オンキヨーではフードコーチを正式に立ち上げて申し込みの受付を開始しました。オンキヨースポーツの中島健城社長は出展初日から反響は上々と語っていました。

 AIアプリのフードコーチとクラウドサービスは月額サブスクリプション型のサービスで、10名以上のチーム・団体から申し込みができます。国内外のトップレベルの選手を抱えるスポーツチームから、一般・ジュニアアスリートまで幅広く利用できるサービスであることから引き合いもさまざまなのだとか。アプリにクラブチームやフィットネスクラブのロゴマークを入れて、オリジナルアプリのように外観をカスタマイズできることも人気を後押ししているそうです。

▲トレーニングの内容、食事のメニューや量を登録していきます

 アプリの操作自体は誰でもすぐにマスターできるほどシンプルですが、食トレの効果を最大化するためには相応の知識が必要です。スポーツ栄養の考え方やアプリの使いこなし方をレクチャーするプログラム「food camp/フードキャンプ」も同時期にスタートしました。

 例えば選手や一番身近で食事を管理されている保護者が受講すると効果的であると言えます。全6ヶ月間のプログラムに申し込むと、スポーツ栄養学の専門知識をもったスタッフが選手のアセスメント(身体測定、食生活状況のヒアリング)を行い、選手個別の食生活の改善点や課題をまとめて、食行動の目標設定を行うメンタリングや、実際の食事を用意したワークショップなど、専門的なサポートが受けられます。より詳しく、高度なサポートを希望する場合は、経験と知識が豊富な専任スタッフによる栄養補給計画および行動計画の立案までを行うコーチング契約が可能です。

 このほかにもフードコーチをベースとして、選手が試合を迎える前後の3日間に“勝つためのオリジナルメニュー”を自宅まで宅配する「food coachデリバリー」のオプションサービスも今秋からスタートするそうです。プロの栄養士を雇ってまで食トレにこだわることが難しかったジュニアスポーツのチームや個人のアスリートも、フードコーチのさまざまなサービスによって目に見える形での成績アップがかなうかもしれません。

寝ころぶだけで筋肉のバランスを整えてくれる「スリム枕」

▲オンキヨーが開発したウェルネスグッズ「ミオドレ式 寝るだけスリム枕」と担当の亀井氏

 さて、スポルテックに出展したオンキヨーのブース全体に目を向けてみると、フードコーチのほかにもおもしろい商品が並んでいました。「ミオドレ式 寝るだけスリム枕」です。

 この製品の開発に携わったオンキヨーのウェルネス事業プロダクト エグゼクティブ プロデューサーの亀井隆司氏に製品の特徴を聞いてみました。

「アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山の代表である理学療法士の小野晴康氏が考案、オンキヨーが具現化した商品です。高反発フォーム素材をベースにしたT字型の枕に寝ころぶだけで、縮んだ筋肉を的確にストレッチしながら体を健康的なバランスに整えることができます」

 ヒップの両面と背骨にT字型の枕を添わせて横になり、両手を上げて3〜5分ほど体の前面を伸ばせば、縮んだ大胸筋や腹筋群、腸腰筋を楽にストレッチできる効果が得られるとのこと。1日1回からでも効果がありますが、複数回のエクササイズも有効なのだとか。椅子に座りながら使っても正しい座り姿勢をサポートする効果が得られるそうです。

 長時間パソコンに向かって前かがみの姿勢で固まりがちなライターの私にも欠かせないアイテム。つい一目惚れしてしまいました。現在オンキヨーの直販サイト「ONKYO DIRECT」で購入できます。また7月上旬に秋葉原にオープンしたばかりのショールーム「ONKYO BASE」にも実物の展示があるそうです。オンキヨーブランドの意外な面があれこれと楽しめる展示でした。

<Text & Photo:山本敦>