ヨガのあと「避けるべきこと・モノ」とは?専門家が解説
大人の習い事として人気のヨガ。健康や美容に関心の高い女性だけでなく、男性からのニーズも高まっています。そんなヨガの気になるギモンや悩みをピックアップし、専門家にぶつける本企画。全米ヨガアライアンス認定アカデミーFIRSTSHIPの講師リーダー兼スタジオディレクターの藤井誠さんに聞いてみました。
今回は、ヨガレッスンのあと、避けたほうがいいことや、控えるべき食べ物、飲み物について。
Q.ヨガレッスン後の注意点を知りたいです。しないほうがいいことや控えたい食べもの、飲み物などあれば教えてください。
A.パソコン作業や長時間のスマホ、勉強、仕事、激しい運動は避けた方が無難です。また、カフェインやアルコール、スパイス料理も控えるとよいでしょう。
ヨガを行った後、身体的・生理的に必ずこれを避けてくださいという事項はありません。ただ、強いて挙げるならば、自律神経のバランスに注意を払うとよいでしょう。
優れたヨガのレッスンプログラムであれば、レッスン全体を通して、自律神経のバランスが整うように構成されているはずです。よって、夕方以降のレッスンを受講する際には、レッスン後に再び交感神経を高めるような活動は避けた方が無難かと思います。
たとえば長時間のパソコン作業やスマホ操作、勉強や仕事のような知的活動、激しい運動は、就寝時間を遅らせるばかりか、寝つきを妨げ不眠を誘発する可能性があります。
また、夜の時間帯にレッスンを受けた後、飲食時にカフェインやアルコールの摂取、スパイスの効いたお料理を選択してしまうと、就寝時間になっても交感神経が高ぶった状態から落ち着かず、寝つけないというケースもあります。
ヨガレッスンを受けた日に限って寝つきが悪いと思う人は、レッスン後の活動や食べ物、飲み物にぜひ注意を払ってみてください。
ヨガの考えにおいて、私たちの世界には以下の3つの性質が存在していると言われています。
1.激質(ラジャス)
2.純質(サットヴァ)
3.鈍質(タマス)
ヨガのレッスン内容によってこの3つの性質がもたらされるわけですが、レッスン終了後には2の「純質」が高まっており、睡眠は3の「鈍質」がもたらします。よって、1の「激質」に繋がるような活動や刺激物を避けることが安眠に繋がり、夜に高まる鈍質を損なわず、良質な睡眠をとることができると考えられるのです。
そして、ヨガのレッスンを受けた後に激質を避けることは、安眠効果だけではなく、その人のパフォーマンス力向上も望むことができます。レッスンによって純質が高まることで、日中の活動時、必要なときに激質(仕事のキレや集中力)がもたらされ、円滑なコミュニケーションを形成できたり、作業能率が上がるという効果が期待されます。
ヨガを実践することで、その人が本来持っている潜在能力を最大限に引き出すことができるのです。
[監修者プロフィール]
藤井誠(ふじい・まこと)
ヨガスクールFIRSTSHIPの講師リーダー兼スタジオディレクター。ヨガ哲学や解剖学に基づき、呼吸や瞑想に重きをおいたヨガの指導を得意とする。豊富な知識と経験に裏づけされた指導に定評があり、多数のイベント出演、メディア露出経験がある。全米ヨガアライアンス上位資格E-RYT500、継続教育指導資格YACEPを保持し、著作に、ヨガ専門書としては破格の3万部売れたヨガポーズ傑作集「ヨガポーズパーフェクトバイブル(ナツメ社)」他がある。
[記事協力]
株式会社LAVA International
公式サイト https://lava-intl.co.jp/
<Text:編集部/Photo:Getty Images>