インタビュー
ギア&アクセサリー
2024年1月31日

スマホで写真を撮るだけ!「体型・体脂肪率・骨格筋量とか丸わかりアプリ」が最高におもしろい

体型を気にする皆さんに、ぜひ試していただきたいスマートフォンアプリがあります。それは「Bodygram(ボディグラム)」。

これ、服を着たままその場で写真を2枚撮るだけで、体脂肪や骨格筋量といった体組成、全身24か所のボディパーツなどがすぐに測定できるアプリなのです。しかも撮った写真から3Dアバターが生成されるので、第三者から見た自分の体型がわかるというスグレモノ。

自分の体型と、現実と向き合う恐怖! しかし、その恐怖を乗り越えれば、このアプリ、理想のボディへ近づく強力なパートナーになってくれる(と思う)のです。

使って楽しい、見て役に立つ。Bodygramのあれこれについて、Bodygram Inc. CEOのRei Aiba (レイ アイバ)氏がレクチャーしてくれました。

Bodygram Inc. CEOのRei Aiba (レイ アイバ)氏。レクチャー、よろしくお願いいたします!

Bodygramってどんなサービス?

──Bodygramとはどんなサービスでしょうか。

全身24か所のボディパーツサイズ、体脂肪率、骨格筋量、そして姿勢分析が行える、AIテクノロジーを活用したアプリがBodygramです。使い方はとっても簡単! アプリに性別・年齢・身長・体重の基礎情報を入力し、体の前面と側面の写真を1枚ずつ撮るだけ。この単純な操作だけで身体のあらゆる情報が得られ、測定に基づいてご自身の「3Dアバター」も作成できます。アプリではグラフや3Dアバターで体の変化を可視化したり、その変化をトラッキングすることも可能ですよ。

Bodygramのアプリ画面。スマホで写真を2枚とるだけで測定できる

──なぜ写真を撮るだけで、体脂肪や骨格筋量といった体組成まで分かるのでしょうか。

魔法みたいですよね(笑)くわしい内容は企業秘密ですが、最先端のAI(人工知能)技術を独自に開発している背景があります。AIで一番重要な要素は学習データです。この学習データには全身のサイズ情報や体型、体組成情報などさまざまな身体情報が含まれていて、Bodygramでは12万体以上も保有しており、現在も継続的に収集しているんです。学習データ内の体組成情報をAIチームが最先端の手法を使ってAIに学習させることで、体組成情報の推定を可能にしました。

──なぜ服を着たままでも計測できるのでしょうか。

同じくAIの存在が絡むのですが、さらにディープラーニング(深層学習)の要素もプラスされ、人が着用している服の下の“身体の輪郭”がどこにあるのかを推定しています。先述のデータセットをもとに、AIに人の身体がどこにあるのかを推定するための学習を行なっているのです。学習したAIが身体の輪郭を識別し、その識別した身体の輪郭の情報で、別のAIが測定値の推定をしています。

──数値や3Dアバターの精度はどれくらいでしょうか。

全身24か所測定時の平均誤差は±1.5cm、体脂肪率は±2.5%、骨格筋量は±1kgです。さらに、今年の3月にリリースしたばかりの新機能「3Dウエストスキャン*」では、深度センサーを利用しているのでほぼ実寸値と変わらない高精度な結果を出すことができます。

*「3Dウエストスキャン」はiOSのiPhone 10以降の機種のみに対応

──計測の精度を高めるためのポイントを教えてください。

Bodygramアプリは、背景を選ばず着衣のまま計測できることが特徴なのですが、とはいえジャケットや大きめなシャツは極力避けられるとベストです。Tシャツやジーンズなど体にフィットした服装を着ていただいたり、服装と同系色の背景を避け、全身がしっかり見えるように撮影するのがポイントです!

(左)撮影前に、採寸精度を高めるポイントが表示される/(右)撮影画面

Bodygramが生まれたきっかけ

──Bodygramはどのような流れで生まれたのでしょうか。

もともとはD2Cシャツ市場において、ユーザーによるセルフ採寸時に起こりがちな誤差や測定のばらつきをなくすために開発がスタートしました。ユーザーがカスタムメイドのシャツを注文する際、ご自身で各部位のサイズを把握し入力する必要があったのですが、家で自分自身を正確に採寸するのは至難の業ですよね。正しい測り方の知識が必要だったり、図るためのツールも必要です。この負担や問題をテクノロジーで解消し、誰もが簡単に身体の測定ができるようにしたいと考え、Bodygramの概念が誕生しました。

自分の身体にまつわる情報を正確かつわかりやすく提供するため、Bodygramは進化を続け、アプリだけでなくB2Bの領域でもアパレルやフィットネス、ヘルスケアなどの業界で活用されています。

──開発にあたり、もっともこだわったポイントを教えてください。

当初より3Dスキャナーなど高価かつ大きな機械を用いた技術ではなく、誰にとっても使いやすく、簡単に、直感的に使える「ユーザーに優しいツール」であるべきと考えていました。そのため、今や誰もが1台は持っているであろうスマートフォンを使った「手のひらに収まる計測テクノロジー」であることにこだわりをもって開発を進めてきました。

試行錯誤を繰り返し、他には例を見ないシンプルで使いやすいUIと、熟練の仕立て屋さんにも劣らない計測精度の高さの両方を実現することができています。そして今もなお、人々のライフスタイルの変化やそれに伴うニーズの多様化に対応するため、常に技術のアップデートを行なっています。

──Bodygramの名前の由来は?

身体を意味する「ボディ」に「グラム」という単語を組み合わせた造語です。現代では「グラム」という単語を聞くと「スマホ写真」を連想する人も多いと思います。スマホを使って自分の身体を写真に収め、身体について情報を得るという技術革新そのものを表現しました。

Bodygramの“ここがイチオシ!”

──自慢の“推しポイント”を教えてください。

着衣のまま、背景も特に気にすることなく、スマホで写真を2枚撮るだけで、全身のあらゆる情報が得られる、画期的で使い勝手の良いアプリであることです。

もう一つ挙げるなら、個々に作成される3Dアバターも魅力かと思います。写真情報と計測データを使って一つずつ作られるリアルな3Dアバターは、開発チームのこだわりの結晶です。あまりにリアルなアバターが生成されてしまうことでユーザーに拒否感を与えないよう、リアル過ぎず、しかし簡易化され過ぎていないものを目指しました。結果、3Dアバターの画像をSNSに投稿し、測定結果を共有するユーザーも多いようです。

姿勢の崩れもチェックできる

──Bodygramを使ったユーザーからはどんな反応がありましたか?

今のところ、SNSでの投稿はダイエットやボディメイク目的のものが多く、自分の身体をより理解したい人たちが使ってくれているようです。ご自身の身体の変化についてBodygramを使ってモニタリングし、ある種のモチベーションにして下さっているユーザーも多いように思います。

最近では、TikTokでBodygramのハッシュタグを検索すると230万回以上も再生されており、お陰様で昨年夏にはiOSの無料アプリランキングで1位を獲得することができました!

Bodygramの使い方

──どんなとき・シーンで活用するのがおすすめでしょうか。

ボディメイクやダイエットなど身体を変化させたい人、体格や健康を維持したい人など、あらゆる場面で活用可能なツールです。私自身、もともとアルペンスキーの競技者として育ち、スキー回転競技のスラロームとジャイアントスラロームで全国レベルの大会に出場していました。アメリカでトップのスキーアカデミーに通っていたのです。

競技者としてのトレーニングは雪山だけでなく、乾燥地、重量挙げ、プライオメトリクス、有酸素運動、無酸素運動と多岐にわたるのですが、長年のフィジカルトレーニングを乗り越えて私が学んだのは、健康的な生活を送るために運動と食事がいかに重要かということと、それらが自分の身体にどのような結果をもたらすのかということでした。

元競技者としての意見ですが、Bodygramはたくさんの価値を提供してくれるように思います。身体の現状を理解し、設定した目標への進捗を記録することができるので、努力によって身体がどのように変化していくかを見ることができます。それにより、やりがいを感じるとともに、モチベーションを維持しながら身体と向き合うことができます。

Bodyramを通して得られる情報は、フィットネスや栄養学の観点からトレーニング、ダイエットなどに活用できますし、オンラインショッピングでは自分の身体にあったサイズの商品選びにも役立ちます。活用方法は多岐に渡りますが、みなさんにとってメリットを感じられる方法でBodygramを利用していただきたいなと思っています。

──ちなみに、他の人はどんな使い方しているのでしょうか?

ダイエットの記録用SNSアカウントを作り、アバターで変化を可視化して経過をアップする人も少なくありません。毎日計測している方もいれば、時期を開けて計測をされる方もいます。長期的な変化はアプリ内のアバターで簡単に確認できるので、きっとSNSでシェアしたくなるのだと思います。

また、海外で販売されている服を購入するときBodygramを活用したところ、届いた服がぴったりだったとSNSに投稿された方もいました。身体情報はさまざまなサービスや商品に繋がる情報だからこそ、広くご活用いただけているのだと思います。

同社Twitterより。下着やおむつなど、外出先で試着がむずかしいアイテムのサイズ合わせにも活用できる。

今後の展開

──予定しているアップデートや新機能、こんな展開に広げていきたいなど、今後の展開について教えてください。

「身体」にまつわるさまざまな情報を提供することで、人々の健康をサポートしていくことが目標です。そのためには、身体の現状や健康状態を把握できることが重要な一歩だと考えています。

現在、Bodygramを開発するチームでは、この目標を実現できるようあらゆる機能を備えたプラットフォーム化を目指し、研究開発を続けています。測定で得られた情報をより多くの人に活用いただける新機能や、ユーザーの目標に応じて次なるステップを示唆できるサービスとなるよう、日々力を注いでいます。Bodygramはきっと、ヘルスケアやフィットネスの体験に革命を起こせると信じています!

Bodygram | AI身体採寸テクノロジー 公式サイトへ

《ダウンロード》iOS(iPhone)版Android版

<Text:編集部/Photo:Bodygram Japan株式会社、編集部>