ヘルス&メンタル
2025年5月19日

急に心臓がバクバクする…ストレスが原因ってホント?医師に聞いた、動悸を落ち着かせる4つの対処法 (1/2)

急に心臓がバクバク、ドキドキ。ストレスが原因という噂がありますが、本当でしょうか。平成かぐらクリニック院長であり、メンタルアシストプログラム総責任者の伊藤 直先生に聞きました。動悸の対処法や、疑われる病気についても解説します。

Q.急に心臓がバクバクすることがあります。ストレスが原因になることがあると聞きましたが、本当でしょうか?

伊藤先生:はい、本当です。緊張やストレスがあると、「交感神経」が優位になり、心臓がバクバクすることがあります。

交感神経が優位になると、体内に血液を大量に送ろうとするため、心拍数の増加や血圧の上昇を引き起こします。

一時的なストレスであれば「副交感神経」が働き、心臓がバクバクする状態もすぐにおさまります。しかし、長時間ストレスがかかると、副交感神経が優位にならず、動悸が続いてしまいます。

下記のような人は、ストレスで心拍数が上がりやすいです。

・疲労やストレスがたまっている
・不規則な生活リズムを送っている
・風邪をひいている
・ケガをしている

ストレスによる動悸の4つの対処法

伊藤先生:ストレスによる動悸がひどいときは、次の対処法を実践しましょう。

対処法1 深呼吸をする

(1)4秒数えながら、鼻から空気を吸い込む(お腹を膨らませるイメージ)
(2)4秒数えながら、口からゆっくりと息を吐き出す

心臓がバクバクしたタイミングや、ストレスを感じた際に、1分間の深呼吸を行いましょう。

心臓がバクバクしている状態は、呼吸が浅くなり、どんどん交感神経を優位にしてしまいます。意識して深くゆっくりと呼吸をすることで、副交感神経が優位になりやすいです。

自律神経を整える方法「1位」は?食べ物、運動、音楽、ストレスケア…どれ優先⁉

対処法2 いったん安静にして過ごす

心臓がバクバクしたら、ベッドで横になったり、椅子に座ってボーっとしたりして、リラックスしましょう。動くと心拍数が上がるので、いったん安静にして過ごします。

このときにスマホを見てしまうと、スマホの情報で交感神経が優位になる恐れがあるので、何もせずに目をつむるのがおすすめです。余裕があれば、ラベンダーのお香を焚いたり、ヒーリング音楽を流したりするとよいでしょう。

「アロマオイル」がストレス解消によい理由とは。使い方とおすすめの香り一覧[専門家監修]

対処法3 ストレッチをする

柔軟をメインに、静的ストレッチ(※)を行いましょう。椅子に座った状態で、深呼吸をしながら体を伸ばすことも効果的です。

(※)反動や弾みをつけずに、筋肉をゆっくり伸ばして維持するストレッチ

ストレッチを行うと、副交感神経が優位になるため、動悸が落ち着きます。なお、ストレッチは「気持ちよい」と感じる程度の強さで行いましょう。

対処法4 信頼できる人と話をする

家族や友人など、信頼できる相手と話すことで気分が楽になるため、動悸も落ち着くでしょう。

どうしても話せる相手がいないときは、カウンセラーなどの専門家に相談することもおすすめです。ストレスの原因について相談することで、根本的な解決につながる場合があります。

辛い時、「悩みを相談できる人」がいない。誰かに話を聞いてほしい…どう切り抜ける?

次:ストレス以外の原因は? 心臓がバクバクするときに考えられる病気

1 2