ヘルス&メンタル
2025年10月16日

骨密度の低下が招く「意外なデメリット」とは?怖いのは骨粗しょう症だけじゃない! (1/2)

骨は体を支える“柱”ですが、実は見た目の若々しさや体調、太りやすさにも関係しています。

整形外科医・矢吹有里先生(ゆりクリニック院長/骨太な未来プロジェクト アドバイザー)によると、骨密度の低下は「老け顔」や「慢性的な不調」を招くことがあるといいます。

骨密度の低下が「たるみ顔」を招く?

骨の老化というと骨折や骨粗しょう症を思い浮かべがちですが、実は顔の印象の変化にも深く関係しています。

矢吹先生によると、骨密度が下がると顔の骨も痩せて「骨やせ」が起こり、以下のような変化が出やすくなるそうです。

  • 顔を支えるじん帯が緩む
  • 皮膚がたるむ
  • 目のくぼみ(眼窩)が広がる

つまり、肌のたるみやシワの原因は肌そのものではなく、骨の衰えが影響している場合もあるということ。「スキンケアだけでは解決しない」と感じている人は、骨の健康を見直すことがカギになりそうです。

更年期の不調は「骨のサイン」かも?

40代以降の女性に多い肩こり、関節のこわばり、疲れやすさ。実はこれらも、女性ホルモン(エストロゲン)の低下による骨密度の低下が関係している可能性があります。

エストロゲンは骨の形成を助け、古い骨が溶けるのを防ぐ働きをしています。そのため、閉経前後に分泌が減ると骨がもろくなり、体のさまざまな部位で不調が現れやすくなるのです。

「なんとなく体が重い」「肩や腰がつらい」と感じたら、それは骨が発するSOSかもしれません。

骨から分泌される“若返りホルモン”とは

骨は単に体を支えるだけでなく、ホルモン分泌を行う“臓器”でもあることが近年の研究でわかっています。そのひとつが、「オステオカルシン」という“若返りホルモン”です。

このオステオカルシンには、認知・記憶機能の改善や筋力の維持・向上、生殖機能のサポート、インスリン分泌の促進(肥満や糖尿病の予防)といった、驚くほど多くの健康効果が報告されています。

つまり、骨を鍛えることはアンチエイジングにもつながるということ。まさに「骨活=若活」なのです。

生殖能力を高めたいなら「骨の健康」を意識せよ。骨から出る若返りホルモン“オステオカルシン”に注目する理由

次:自宅でできる! 骨粗しょう症セルフチェック

1 2