もしかして"隠れ発達障害"?ASD(自閉スペクトラム症)グレーゾーンの特徴 (1/4)
近年、発達障害という言葉が広く知られるようになり、「もしかして自分も?」と感じる人が増えています。医学的な診断基準は満たさないものの、ASD(自閉スペクトラム症)の傾向が一部見られる状態は「グレーゾーン」と呼ばれることがあります。
「周りの会話に何となくついていけない」「人と過ごした後はとにかく疲れる」「予定が急に変わるとパニックになる」といった特徴を、長年「性格のせい」「努力不足」と片づけてきた人もいるのでは。
ASDグレーゾーンとはどんな状態を指すのでしょうか。グレーゾーンの大人に見られやすい特徴、セルフチェックなどを、神谷町カリスメンタルクリニック院長の松澤美愛先生監修のもとお届けします。
「ASDグレーゾーン」とはどういう状態?
ASD(自閉スペクトラム症)は、社会的なやりとりや想像力、こだわりの強さなどに特徴がある発達障害の一つです。
「スペクトラム(連続体)」という言葉が示すように、その特性は強く現れる人から、ほとんど目立たない人まで、幅広く連続しています。
「ASDグレーゾーン」とは、医学的な正式名称ではありません。一般には、次のような状態を指す言葉として使われています。
1.ASDの特性は見られるものの、診断基準のすべてを満たすほどではない
2.検査を受けても「ASDとは言い切れない」と判断される
3.日常生活や仕事で困りごとはあるが、診断には至らない
4.受診まではしていないが、本人や周囲が「特性があるかもしれない」と感じている
大切なのは、「診断がつかない=困っていない」ではないということです。診断ラインに届かないだけで、本人にとっては仕事や人間関係でつまずきが多く、生きづらさを抱えている場合もあります。
逆に、特性がいくつかあってもそれを強みとして活かせる環境にいれば、本人は困らずに過ごせることもあります。
つまりグレーゾーンは「あいまいで困った状態」というよりも、「自分の特性とのつき合い方を考えるためのスタート地点」とも言えるのです。
次:ASDグレーゾーンの大人に見られやすい特徴









