新型コロナで苦境のスポーツクラブ&ジム。2020年4月〜6月の減収幅は6割超え
新型コロナウイルスの感染拡大スポットとして、政府がフィットネスジムを一例にあげたことは記憶に新しいところ。一体、スポーツクラブは、どれほどの減収に見舞われたのでしょうか?
スポーツジムやフィットネス事業などを展開する、上場スポーツクラブ大手の最新期決算が発表されているので、近況を見ていきましょう。
2020年4月〜6月、上場スポーツクラブは前年同期比6割超の減収
帝国データバンクの調べによれば、スポーツクラブ事業を展開する上場8社の今年4月〜6月の売上高は277億円という結果。昨年同期は782億円だったので、実にその減収幅は6割超えということになります。
個社で見ていくと、例えば、パーソナルジムを展開する「ライザップ」の業績は、売上高が前年同期比4割減の77億円、営業損益は17億円の赤字。さらに、コナミスポーツクラブを運営するコナミHDのスポーツ事業は、当期売上高が前年同期比約7割減の47億円、営業損益が11億円の赤字となりました。
前年同期から最も減少幅が大きかったのは、ティップネスなどを展開する日本テレビHDの総合スポーツクラブ事業です。当期売上高は、なんと前年同期比約8割減の20億円。営業損益は26億円の赤字でした。
スポーツクラブ各社はオンラインに活路
泣き言ばかりを言っていられないのも事実で、新型コロナウイルスの収束が見えてこない中、各社が活路を見出しているのは、オンラインレッスンです。
たとえば、 ライザップグループは、法人向け参加型健康セミナー「RIZAPウェルネスプログラム」のオンラインLIVE配信チャンネルを開設。ルネサンスは、オンラインを活用したレッスンプログラムの配信サービスを展開しています。
ただ、こうした施策をもってしても、新規入会者の獲得や退会の動向などは厳しい模様......。コナミHDは、「第2四半期以降の業績にも、引き続き影響を及ぼすことが想定される」としています。
<Text:辻村>