
本当にニキビ?痛くてつらい「ポツポツの正体」と対処法[皮膚科医が解説]
ただでさえ気になるニキビ。痛みまであるとつらさは倍増です。触れるとズキッとする、膿が出そうで気になる、メイクものらない……。そんな経験、ありませんか?
今回は皮膚科医の長谷川佳子先生に、痛みをともなうニキビの原因とケアのポイント、実はニキビではないケースまで、詳しく教えていただきました。
痛いニキビは、炎症が進んでいるサイン
痛みのあるニキビは、毛穴に詰まった皮脂が原因で炎症が起きている状態です。放っておくと膿がたまり、つぶれてしまうことも。その結果、肌がえぐれたり、跡が残る可能性もあります。
「そのうち治るかな」と放置するのは危険。早めの対処が大切です。
してはいけない! ニキビを悪化させるNG行動
ニキビが気になるからといって、つい触ったりメイクで隠したりしていませんか?その行動、実は逆効果かもしれません。正しいケアを始める前に、避けるべき行動を確認しておきましょう。
ニキビに触る
ニキビが気になっても触るのは我慢しましょう。刺激を与えると炎症が進んでしまいます。
不衛生なメイク、オイリーなスキンケア用品を塗る
メイクやスキンケア用品は、ニキビ部分を避けて使いましょう。化粧品や保湿剤に含まれる油分が、ニキビを悪化させることがあります。
芯を出そうと潰してしまう
ニキビは潰さないようにしましょう。膿が出ても治るわけではありません。かえって跡が残りやすくなります。
基本は、触らない・潰さない。これだけでも治り方が大きく変わります。自分で気をつけても治らないときは、無理せずお医者さんに頼りましょう。早めの受診が肌を守るカギになります。
次のような症状があれば皮膚科へ
以下のような状態なら、セルフケアでは治るまで時間がかかることも。悪化を防ぐためにも、皮膚科での治療をおすすめします。
- 赤みが強い
- 痛みがある
- 膿がたまっている
- 同時にいくつもできている
医師による適切な処置で、炎症を鎮め、跡を残さずに済む可能性が高くなります。
ニキビだと思っていたら、別の皮膚トラブルかも?
見た目が似ているだけで、ニキビとはまったく違う皮膚疾患もあります。
稗粒腫(はいりゅうしゅ)
稗粒腫は、白くて小さなブツブツが特徴です。悪化はしませんが、大人では自然に治らないため、皮膚科での処置が必要です。
じんましん
じんましんは、赤く腫れたり、かゆみや痛みを伴うことが特徴です。アレルギーやストレス、発汗などがきっかけになることがあります。一時的な症状が多いですが、繰り返す場合は要治療です。
痛いニキビは肌からのサイン。早めのケアを
見た目以上にやっかいな、痛みのあるニキビ。悪化を防ぐためにも、まずは触らない・潰さないことが大切です。
「これって本当にニキビ?」と感じたら、迷わず皮膚科で相談を。早めの対処で、きれいな肌を守りましょう。
監修・執筆者プロフィール
JUN CLINIC横浜
長谷川 佳子
北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。