2019年7月1日

社会人こそ運動を取り入れるべき。“走るライター”がメリットと実践方法を考えてみた (1/2)

 年齢を重ねるとともに、どんどん身体は変化していきます。「最近太ってきた」「肌が荒れやすくなってきた」「疲れやすくなってきた」なんて感じている方はいないでしょうか? そうしたマイナス変化を抑止・改善するための方法といえば、やはり運動が思い浮かびます。しかし多忙なビジネスパーソンなら、分かっていても運動の時間を捻出できず、結局そのまま何も手がつけられないかもしれません。

◆運動をすると、仕事上でもメリットを感じることが多い

 私は大学を卒業して会社員になってから、毎年のように体重が増えていました。現在は体重が58kg前後で推移していますが、当時は80kgを超えていたのです。筋トレやウォーキングなどの運動を始めても、三日坊主の繰り返し……。しかしランニングという運動に出会い、継続して運動する習慣がついてから、心身とも大きく変化したことを感じます。そしてその変化は、どうやらビジネスシーンにもメリットが。スポーツライターとして活動していることで、運動に取り組む多くのビジネスパーソンにお会いしますが、運動がもたらす仕事上のメリットは、やはり皆さん感じているようです。

 ここでは私自身の実践経験、そして周囲のプロフェッショナルなビジネスパーソンから伺ったお話などをもとに、日常に運動を取り入れるべき理由を3つ紹介しましょう。

健康面でのメリットは大きい

 私たちは、誰しも病気や怪我のリスクを持っています。インフルエンザの流行時期になれば、感染しないようにワクチンを接種する方が多いはず。しかしいくら予防に取り組んでも、すべての病気や怪我から100%身を守ることはできません。ですが運動には、「病気にかかりにくい」「怪我を起こしにくい」身体づくりの効果が期待できます。

◆病気予防のメリット

 まず病気の観点から。ウィルスなどから身体を守ってくれる機能「免疫力」は、適度な運動によって高められると言われていますが、急な激しい運動は逆効果。身体への大きな負担はストレスとなるほか、筋肉の修復などに免疫力が向いてしまい、かえって免疫力が低下してしまう恐れがあります。そのため、ウォーキングやジョギング、ヨガ、ストレッチなど軽めの運動を生活の一部として取り入れるとよさそうです。

◆ケガ予防のメリット

 次に怪我について、中には「むしろ運動時に怪我してしまうのでは?」と思われる方がいることでしょう。確かにスポーツ選手などを見ていると、怪我で治療中なんていう話をよく聞きます。

 しかし、それはあくまで激しい運動を行うプロ、あるいは正しい身体の使い方ができていない場合が多いものです。運動によって身体バランスや筋力、柔軟性などが向上すると、少しつまづいても瞬発的に足が出て支えられたり、歩いている際に足首を捻っても痛みに至らなかったり、生活上の怪我が減ってくるはず。

 病気や怪我で仕事ができなければ、周囲に迷惑を掛けてしまいます。忙しい中でもパフォーマンスを維持して働くために、「健康であること」は基本である最重要項目です。まして私のようにフリーランスとして働いていたり、経営者であれば、ささいな病気・怪我が死活問題となることも。運動によって健康の土台を作ることは、ビジネスパーソンにとって大きなメリットを与えてくれます。

有酸素運動は“考える”時間に最適

 経営者をはじめ、企業で幹部社員とされる人ほど、こなさなければならない仕事は山のようにあります。その半面、そういった方々ほど運動への関心が高く、実際に競技として取り組まれている方も多いようです。実際、私もこれまで、運動に取り組むトップビジネスパーソンからたくさんお話を伺ってきました。

 では、なぜそういった方々は、多忙を極める毎日の中でも運動するのか。理由はさまざまですが、特に多いのが「考える」時間としての活用です。何か考えのまとまらないことがある、あるいは決断すべきことがある際に、机を離れて運動しに行く。中でもウォーキングやランニングなどの有酸素運動が多いようですが、皆さん口々に次のようなメリットを挙げています。

  • 「身体が疲労するにつれて、頭の中から余計な考えが消えていく」
  • 「運動していると酸素が脳に巡って思考が冴えてくる」
  • 「机に向かっているより、運動中の方がいろんなアイデアが浮かびやすい」 など

 そう考えると、もはや運動は仕事の一部として位置付けられているのかもしれません。営業商談に向かい際、提案内容をまとめながら1駅歩いてみる。あるいは昼休みに、ジョギングしながら新しい製品のアイデアを練ってみるなど。どうせ同じ時間を使うなら、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

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