仕事、時々アスリートという生き方│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for 2020~」#5 (2/2)
また、移動時間を使ってレポートの要点整理、ネットスーパーの注文など、“スキマ時間をいかに効率的に使うか”を考え、1分たりとも無駄にはしない! という気持ちが強かったように思います。今考えると、なかなかのハードワークだったと、自分でも驚きです。
作業の効率化を考えたのも、時間を無駄にしたくないと思ったのも、そのときの分刻みで動かなければならないほど忙しい時期があったからだと思っています。
会社員の方、子育て中の方、学生、アスリートと、立場は違えど、時間の使い方が上手くなればどの立場でも作業効率はアップすると思うので、無理なく自分のやりやすい時間の使い方を探していきたいですね。
アスリート生活のその先へ
さて、私がいつくかの役割を同時進行していたことを書いてきました。これは、私が陸上選手時代に、“自分がアスリートを辞めたときに何がしたいか”と考えていたことから繋がっています(陸上選手を辞めたら、大学に行くことを決めていました)。
どんなアスリートも、いつかはアスリートを辞めるときがやってきます。そのときに、自分には何ができるか、何が残っているか、何がやりたいのかを、アスリートをしている時期から考えておくことが、今後のキャリアに大きく関わってきます。
それは、アスリートでなくても、キャリアアップを考える上では、誰でも必要なことなのではないでしょうか。
ひとつのことを一生懸命に、命を懸けてやるのは素晴らしいことです。しかし、もしその1つを失ったときに、そこに、もう1つ、2つ自分の強みを持っていると、より楽しく充実した人生になるのかな、と考えています。
私自身、あと何年できるかわからないアスリート人生に全力を尽くそうと思う反面、アスリートを辞めたときに何ができるか、何がしたいかを考えながら、日々を過ごしています。
《プロフィール》
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせてこちらも史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガで2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年からは日本代表候補として活動している。日本ではほぼ類をみない「世界レベル選手の競技転向、同一シーズン間の競技転向、幼児を子に持つママアスリート」として、2020年東京オリンピックを目指す。◎所属企業:株式会社リブラン
◎所属チーム:千葉ペガサス
◎主な記録:100mハードル日本ジュニア記録(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校記録(13秒39)《今後の活動予定》
・9/8(土)・9(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第3戦@静岡・裾野市運動公園陸上競技場 ▶詳しくはこちら
・10/13(土)・14(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第4戦@三重・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 サッカー・ラグビー場 ▶詳しくはこちら【関連URL】
◎公式サイト https://asuka-terada.jp/
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<Text&Photo:寺田明日香/Edit:アート・サプライ>