ヘルス&メンタル
2025年9月8日

「母親からの愛情不足で育った男性」に見られる特徴とは?精神科医監修 (4/4)

大人になった今、母親とどう向き合えばいい? もう母親に振り回されない

最後に、現在の母親に対してどのような接し方や考え方をするとよいか、見ていきましょう。

中には母親に悪い感情を抱いている人もいるかもしれません。心のどこかで「満たされなかった愛情を今こそ欲しい」と期待してしまうこともあるかもしれません。

その気持ちはそれ自体が“悪い”わけではなく、自然な反応でしょう。そのうえで、少し心を軽くしたいときのポイントをいくつかお送りします。

「過去の親」と「今の親」を分けて考える

「親は変わらない」という現実を受け入れることと、過去を変えることはできませんが、今、どういう距離感で接すると自分が傷つかずに済むかは選べます。

無理に許さなくていい

怒りや悲しみは自然な感情なので、否定しなくていいです。許せないなら、許せないままで構いません。

ただ、その感情に支配されすぎて、自分の人生が動かなくなるのはもったいないので、接し方や今からできる対策を行うなど、“憎しみに支配されない”ことが大切です。

親を変えようとしない

「今ならわかってくれるかも」という期待は自分を再び傷つけることも。期待は手放しましょう。

心理的な距離を取ってもいい

連絡を減らす・会わないなども自分を守る行動をしましょう。それは冷たいことではなく、むしろお互いにとって有効なことです。

癒しは自分の内側から始まる

母との関係にこだわる背景には、「自分は価値がある存在だ」と感じたい欲求があります。

でも、その答えを母親に求め続ける限り、心は不安定なままです。「本当はこう言ってほしかった」を自分自身や、自分の大切な人にかけてあげてください。

「親からの愛情不足で育った大人」の特徴とは。こんな問題行動や思考の偏り、ありませんか?

監修者プロフィール

神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生

東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic

<Edit:編集部>

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