2017年12月18日

失敗しないスポーツイヤホンの選び方。いま話題の”完全ワイヤレス”とは (2/4)

完全ワイヤレス“の良いところと悪いところを整理しよう

 筆者のように1時間前後のジョギングをたしなむ程度であれば、大抵の製品は体を動かしている最中にバッテリーが切れてしまう心配はないと思いますが、なるべくバッテリー容量の大きな製品を選んでおけば頻繁に充電する煩わしさから解放されます。また最近では急速10分程度の充電で1〜2時間ぶんの音楽リスニングが楽しめるようになる、急速充電対応のイヤホンも増えています。

 そして今回筆者がイチオシしたいのが、本体左右のイヤホンを結ぶケーブルまで省略し、独立型である「完全ワイヤレスイヤホン」と呼ばれる新しいスタイルのイヤホンです。いま完全ワイヤレスイヤホンとして最も広く知られる製品になったのがアップルの「AirPods」です。

▲完全ワイヤレスイヤホンを一般的なものにしたアップルの「AirPods」はいま一番の売れ筋です

 「AirPods」の使い方はケーブルレスの左右イヤホンを耳に装着して、スマホやオーディプレーヤーなどをBluetoothでペアリングして音楽を再生するだけ。胸元、首のまわりに触れるケーブルがなくなると、まるで自分の周囲だけで音楽が鳴っているような未来的で不思議なリスニング感が味わえます。ただ、完全ワイヤレスイヤホンにはふたつのウィークポイントがあると言われています。

 ひとつはケーブルレスなので、落とす・こわす・なくす心配がふつうのワイヤレスイヤホンよりも高いことです。もうひとつはバッテリーなどのパーツを乗せられる場所がイヤホン本体に限られるため、本体を軽く身に着けやすくするためにはバッテリーの容量も必然的に小さくなりがちです。

 そのため、完全ワイヤレスイヤホンには本体内蔵のバッテリーだけでは連続で音楽を再生できる時間が3時間程度のものが多くあります。3時間と聞けばいかにも頻繁に充電が必要で面倒そうに思うかもしれませんが、多くの製品は本体に付属するイヤホンケースがバッテリーパックを搭載する充電器を兼ねているので、ケースに入れて充電すれば実際には15時間前後の連続音楽再生が楽しめます。

▲完全ワイヤレスイヤホンを装着したところ。左右のイヤホンケーブルから解放される装着感と音楽体験には誰もが驚くはず

 オーディオメーカーが開発した完全ワイヤレスイヤホンの中には、それぞれのウィークポイントを上手につぶしながら、音質を高めて機能も充実させた完成度の高い製品が数多くあります。今回はその中から本体を防水、または防滴・防汗仕様としたスポーツシーンでの音楽再生にもおあつらえ向きの製品を選びました。

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