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失敗しないスポーツイヤホンの選び方。いま話題の”完全ワイヤレス”とは

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 毎日座りっぱなしで原稿を書く日常を打破するために、筆者はジョギングを習慣にしています。ほんの数年前まではスポーツをしながら音楽を聴くなんて言語道断と思っていたのですが、それは大きな間違いでした。例えば音楽を聴きながらジョギングした方が走るペースが作りやすかったり、集中力も高まる場合があります。何より冬の寒い季節、夏の酷暑も音楽を聴きながらの方が辛いジョギングも楽しく感じられるようになります。

 スポーツで体を動かす時にはどんな音楽プレーヤーがベストなのでしょうか。悩ましいところですが、以前はiPodのような音楽プレーヤーを使う方を多く見かけたものですが、今は特に外出先ではスマホで音楽を聴くスタイルが一般的になりました。

スポーツシーンで活躍するワイヤレスイヤホンの選び方

 ではスマホなど音楽プレーヤーとの組み合わせに最適なイヤホンにはいまどんな製品があるのでしょうか。数年前までイヤホンといえば音楽プレーヤーのイヤホンジャックにつないで使う有線タイプが主流でした。昨年にiPhone 7からイヤホンジャックがなくなってからは、Bluetoothの通信技術を搭載するワイヤレスイヤホンの人気が急上昇しています。

 最近のワイヤレスイヤホンはBluetoothの通信技術が進歩したおかげで、リスニング中の音切れやノイズに悩まされることがほとんどなくなりました。いまや国内・海外のブランドから数え切れないほどの製品が出ているので、ユーザーにとっては音の違いや装着スタイルなど選択肢もよりどりみどりで、何を基準に選べば良いのかわからなくなるほどです。そこで今回はスポーツシーンで活躍するワイヤレスイヤホンの賢い選び方を紹介してみましょう。

「防水」「防汗」はポイント

 ワイヤレスイヤホンにはさまざまな装着スタイルの製品があります。スマホから送られてきた音楽信号を受けるためのBluetoothレシーバーにアンプ、バッテリーなど通常の有線タイプのイヤホンに比べて駆動に必要な部品も多く搭載されているので、本体もやや重くなります。

 大きくはこれらの部品をイヤホンの本体に内蔵した製品と、ネックバンドに配置した製品に分けられます。イヤホン本体が重いと耳から外れやすくなりますが、フィット感のよいイヤーピースを合わせれば装着感はアレンジできます。

 かたやネックバンドタイプの製品は体を激しく動かすと、首もとでネックバンドが暴れて煩わしく感じられることもあります。最近はイギリスのブランド、RHAから発売された「MA650 Wireless」のようにイヤホン部だけでなくネックバンドも小さく軽量な製品が増えているので要チェックです。

▲ネックバンドを肩に乗せてかかる負担を軽くしたワイヤレスイヤホンが増えています。イギリスのイヤホンブランド、RHAの「MA650 Wireless」も防滴加工を施したスタイリッシュな注目株

 スポーツシーンで使うのであれば、本体が「防水」「防滴」または「防汗」加工されているワイヤレスイヤホンを選ぶのが鉄則です。パッケージ、またはホームページなどの商品情報から関連する記載を探してみてください。

完全ワイヤレス“の良いところと悪いところを整理しよう

 筆者のように1時間前後のジョギングをたしなむ程度であれば、大抵の製品は体を動かしている最中にバッテリーが切れてしまう心配はないと思いますが、なるべくバッテリー容量の大きな製品を選んでおけば頻繁に充電する煩わしさから解放されます。また最近では急速10分程度の充電で1〜2時間ぶんの音楽リスニングが楽しめるようになる、急速充電対応のイヤホンも増えています。

 そして今回筆者がイチオシしたいのが、本体左右のイヤホンを結ぶケーブルまで省略し、独立型である「完全ワイヤレスイヤホン」と呼ばれる新しいスタイルのイヤホンです。いま完全ワイヤレスイヤホンとして最も広く知られる製品になったのがアップルの「AirPods」です。

▲完全ワイヤレスイヤホンを一般的なものにしたアップルの「AirPods」はいま一番の売れ筋です

 「AirPods」の使い方はケーブルレスの左右イヤホンを耳に装着して、スマホやオーディプレーヤーなどをBluetoothでペアリングして音楽を再生するだけ。胸元、首のまわりに触れるケーブルがなくなると、まるで自分の周囲だけで音楽が鳴っているような未来的で不思議なリスニング感が味わえます。ただ、完全ワイヤレスイヤホンにはふたつのウィークポイントがあると言われています。

 ひとつはケーブルレスなので、落とす・こわす・なくす心配がふつうのワイヤレスイヤホンよりも高いことです。もうひとつはバッテリーなどのパーツを乗せられる場所がイヤホン本体に限られるため、本体を軽く身に着けやすくするためにはバッテリーの容量も必然的に小さくなりがちです。

 そのため、完全ワイヤレスイヤホンには本体内蔵のバッテリーだけでは連続で音楽を再生できる時間が3時間程度のものが多くあります。3時間と聞けばいかにも頻繁に充電が必要で面倒そうに思うかもしれませんが、多くの製品は本体に付属するイヤホンケースがバッテリーパックを搭載する充電器を兼ねているので、ケースに入れて充電すれば実際には15時間前後の連続音楽再生が楽しめます。

▲完全ワイヤレスイヤホンを装着したところ。左右のイヤホンケーブルから解放される装着感と音楽体験には誰もが驚くはず

 オーディオメーカーが開発した完全ワイヤレスイヤホンの中には、それぞれのウィークポイントを上手につぶしながら、音質を高めて機能も充実させた完成度の高い製品が数多くあります。今回はその中から本体を防水、または防滴・防汗仕様としたスポーツシーンでの音楽再生にもおあつらえ向きの製品を選びました。

BOSEも初めて” 完全ワイヤレスイヤホン“をリリース

 最初の製品はBOSE(ボーズ)の「SoundSport Free wireless headdphones」です。ブランド初の完全ワイヤレスイヤホンは耳のくぼみに引っかけるスタビライザーを一体化したイヤーチップ「StayHear+ Sport」が安定度の高い装着感を実現します。イヤホン単体でのバッテリー駆動持続が約5時間と長く、専用ケースに入れれば15時間の連続音楽再生が可能です。

▲BOSE(ボーズ)の完全ワイヤレスイヤホン「SoundSport Free wireless headdphones」

▲スタビライザーを一体化してフィット感を高めた「StayHear+ Sport」イヤーチップ

 本体は雨や汗濡れにも強い防滴仕様。無料アプリ「Bose Connect」による簡単ペアリング設定や、万が一イヤホンをなくしたときにマップとビープ音を駆使しながらイヤホンが探せる「Find My Buds」機能が安心です。中低域に厚みがあってくっきりとしているので、地下鉄など騒音に囲まれがちな場所でも骨太なサウンドが楽しめます。カラバリはトリプルブラック/ミッドナイトブルー/ブライトオレンジの3色が揃っています。

Jabraはすでに第2世代へ。心拍センサーを内蔵

 ふたつめの製品はデンマークのブランド、Jabraの「Jabra Elite Sport」です。同社はいち早く完全ワイヤレスイヤホンを発売したこともあり、第2世代である本機は、フラットでどんな音楽にも合う音づくりや、左右イヤホンのノイズや音切れの少なさ、スムーズな装着感などいろんなところが洗練されています。

▲ケースもコンパクトな「Jabra Elite Sport」

▲心拍センサーを内蔵したことでより詳細な生体データを計測できるのが特徴。ワークアウト系アプリと高度な連携が可能です

 本体に内蔵する心拍センサーがスマホアプリ「Jabra Sport」と連携して、脈拍データをもとにワークアウトの成果をアプリで可視化してくれます。効果的なトレーニングを実践するためのさまざまなトレーニングメニューをアプリに収録。左右のイヤホンを片側だけ、あるいは専用ケースだけを万が一なくしてしまっても、アクセサリーとして単品購入もできます。カラバリはブラック/ライムグリーングレイの2色。

北欧メーカーらしくスタイリッシュなデザイン

 ラストの製品は同じくデンマークのB&O PLAYから発売された「Beoplay E8」です。高音質再生のための先進技術と、スタイリッシュなプロダクトデザインが融合する人気のオーディオブランドです。左右イヤホン本体のパネルがタッチセンサー式のリモコンになっていて、素速く快適に音楽再生やハンズフリー通話の操作にアクセスできます。

▲B&O PLAYの「Beoplay E8」はスタイリッシュなデザイン、高音質と防滴加工が特徴

 本体は防滴仕様。クセがなく切れ味豊かで透明なサウンドを特徴としていますが、専用のスマホアプリには好みの音質にカスタマイズできるイコライザー機能が内蔵されているので、音楽の種類やまわりの騒音環境に合わせて、ユーザーが自身でサウンドのバランスを細かいところまでチューニングできます。カラーバリエーションはブラックとチャコール・サンドの2色。

 完全ワイヤレスイヤホンの新製品は2018年もいろんなメーカーから続々と発表されることになると思います。今回ご紹介したモデルは現在発売されている製品の中でも音質がよく、使い勝手も洗練されている上位モデルが中心ですが、完全ワイヤレスイヤホンならではのリスニング体験をより気軽に味わうのであれば、まずは1万円前後の入門機から試してみてもよいと思います。音の傾向や装着感は購入前にショップなどで試してみた方がよいと思います。また音楽を聴きながらのジョギングやトレーニングは安全のため専用の運動施設やトラックで楽しむようにしましょう。

[筆者プロフィール]
山本敦(やまもと・あつし)
オーディオ・ITライター。CESやIFAなど、海外で開催されるイベントへ頻繁に足を運びながら、ハイレゾ対応のポータブルオーディオからスマートフォン、AIアシスタントを搭載するスマートスピーカーまでオーディオに関連する最先端のトピックスを追いかけているジャーナリスト。海外オーディオメーカーのVIP開発者インタビューも年間に数多くこなす。

<Text & Photo:山本敦>

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