
「父親からの愛情不足」で育った人は、どんな特徴がある?もう手遅れ?男女別に解説 (4/4)
大人になってからじゃ手遅れなの? 今からできる対処法
では、そうした状態で成長してきた場合、リカバリーはできないのでしょうか。
まずは「父親不足」であることに気づくこと
男性の場合
なんだかうまくいかない……を繰り返しているのであれば、そのことに気づき、認め、向き合うことが必要になります。
自己肯定感が低いと、まずこれがとっても難しく、偏屈になってしまい、なかなか認めきれません。この状況では、「父親不足」による影響を無意識に受け続け、人間関係や仕事において“うまくいかない感じ”が付きまとうようになります。うまくいかない原因を、周りのせいだと思いがちで自分で自分の言動に責任が取れないのです。
困ったことに、とくに男性は、過去に「父親不足」によって、傷ついてもトラウマを抱えていても「今の自分があるのは、これまでの経験のおかげ」と結論づける傾向にあります。
まずは「父親不足」を認め、向き合えるよう、心を決めましょう。
女性の場合
先生や上司が年配の男性だとトラブルが起きやすいなど、繰り返しているパターンがあるかもしれません。これまでを振り返ってみましょう。
女性だと、トラブルがあると「自分が下手だから」「自分がバカだから」など、トラブルの原因を「自分のせい」と思いがちです。
自分ばかり責めていると、繰り返しているパターンに気づきにくくなるので、うまくいった時はどんな時?うまくいかなかったのはどんな時? と、客観的に分析してみましょう。
次に、このことを誰かに話してみましょう
男性の場合
男性にとっては難しいことかもしれません。誰にでも話せる内容ではないので、話せる相手がいない場合はカウンセリングを受けてみましょう。
学生時代〜社会人の間は「父親不足」による影響でトラブルを繰り返したり、孤立したりしながらも、なんとか取り繕うことはできます。しかし、結婚や子どもが生まれたりといった、より親密で人生の大きな変化では誤魔化しが効かなくなります。
それまで“いろいろあったけれど、うまくいっていた”ことが、途端に“うまくいかない感じ”が強くなり、自己肯定感がより低くなっり、逃げ出したくなったり、落ち込みやイライラが激しくなったり……。そうなると、家庭内で自分の力を誇示しようとしたり、家庭外に癒しを求めたりするようになります。
結婚を意識し始めた頃から、カップルカウンセリングを受けるなどして、将来設計などを第三者と一緒に描いてみることをおすすめします。
女性の場合
思い込みに気づく・新たな視点を得るためには、誰かに話を聞いてもらうことが重要になります。
女性の場合、話すだけでずいぶん楽になることもあります。誰にでも話せる内容ではないので、話せる相手がいない場合はカウンセリングを受けてみましょう。
学生時代〜社会人の間は「父親不足」による影響から、トラブルを繰り返したり、孤立したりしながらも、なんとか取り繕うことはできます。しかし、結婚や育児という、親密で人生の大きな変化では誤魔化しが効かなくなります。
それまで“いろいろあったけれど、うまくいっていたこと”が、途端に“うまくいかない感じ”が強くなり、何とか解決しようと、自己犠牲的に1人で何でも抱えてしまったり「うまくできな自分は捨てられる」という気持ちが無意識に刺激されて、勝手に夫婦関係が悪くなったり。
結婚を意識し始めた頃から、カップルカウンセリングを受けるなどして、将来設計などを第三者と一緒に描いてみることをおすすめします。
あとは練習あるのみ
男性の場合
認め、向き合えるようになる=自分の人生に責任を取る、ということ。「父親不足」で自己肯定感が低いと、トラブルを人のせいにしがちですが、“自分のことは自分で責任を取る”ことが、社会人としては不可欠なスキルです。
そのため、自分の問題に向き合えるようになってくると「父親不足」を克服しつつある兆しと捉えることができます。
あとは“責任を取ること”が定着するよう、繰り返し練習が必要です。ボランティアに参加したり、企画・プロジェクトに積極的に参加するなど、いろんな人と関わる機会を増やしてみましょう。
その中で“うまくいかない感じ”に気づいたり、トラブルに直面した時には、あなたが信頼できる人に指示・指導を受けてみましょう。
トライ&エラーを繰り返しながら、社会のお手本と思える人たち(父親的存在)からたくさん吸収し、自己肯定感を育てていきましょう。
父親との葛藤は誰にでもあります。素晴らしい父親であっても何らかの葛藤があり、「父親不足」による葛藤もあります。自分がどんな大人、社会人、親でありたいか……ぜひ客観的に考えてみてください。
女性の場合
女性は成長過程で「愛されている」ことを実感できていることがとても重要になります。そのため「愛されていない」と感じたら、その理由を探し続けてしまいます。
「父親不足」の人は、「みんなに愛されたい」気持ちが強いです。合わない人がいて当然なのに、みんなに好かれようとして疲れてしまいます。相手が男性なら色仕掛けしてまでも好かれようとして、自分はそこまで好きではないにもかかわらず行為に及ぶことも。
このパターンに気づかないまま繰り返していると、刹那的な恋愛を繰り返してしまい、身も心もボロボロ……ということも珍しくはありません。
その逆で、傷つきたくないために、極端に距離をとってしまい、なかなか他者と親密な関係になったことがないということも。
人間関係で「私嫌われたかも」などの気持ちが刺激されたら、立ち止まって出来事を振り返ってみましょう。こんなに動揺する必要ある? 嫌われたとして、何が不安? 何が心配?など。そして、無意識にしていた対処法と違う方法をやってみましょう。
そのためには、やはりいろんな人に聞いてみることが重要です。「私は〇〇な時、△△な気持ちになって、⬜︎⬜︎しがちなんだけど、みんなはどうしてる?」など、周りの人と一緒に対処法を考えてみましょう。
カップルであれば、ケンカの際に言いたいことも言えずに性行為で仲直りしていませんか? この解決方法はいずれ使えなくなります。
言いにくことも言える関係性を築けるよう、話し合ってみてみください。それで万が一別れるようなことになっても、自分を責めないで。あなたには合っていなかった相手だったということ。
父親との葛藤は誰にでもあります。素晴らしい父親であっても何らかの葛藤があり、「父親不足」による葛藤もあります。自分自身は父親に溺愛されていても、母親が蔑ろにされていた場合も心理的な影響は生じます。
<Edit:編集部>