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2025年12月4日

冷房と暖房、電気代が高いのはどっち?エアコンのプロが語る「冬の節電術」 (2/2)

じゃあ暖房をつけず「厚着でガマン」……実は危険?

節約のために暖房を控える人もいますが、福田さんは「冬の室温が低すぎると健康へのリスクが高まります」と注意を促します。

世界保健機関(WHO)は、冬場の室温は18℃以上を保つことを推奨しています。とくに高齢者や子どもは寒さの影響を受けやすいため、暖房の使用をためらいすぎるのは危険です。

パナソニック「エオリア」ユーザーデータ(2025年2月)によると、エアコン未使用時の全国平均室温は16.6℃、18℃未満の世帯は57%でした。

一方、暖房を使用した場合は平均室温が21.6℃まで上昇し、健康的な環境に近づくことがわかっています。福田さんは「暖房は贅沢ではなく、快適で安全に過ごすための手段です」と強調します。

今日からできる、冬のエアコン節電術6選

福田さんは、冬に取り入れたい6つの節電テクニックを紹介しています。

  • エアコンの掃除をこまめに行う
  • 設定温度を上げすぎない
  • 風量は“自動”に設定する
  • 窓の断熱対策をする(カーテンを閉めるなど)
  • サーキュレーターを併用する
  • 室外機の周辺を掃除する

とくに、「エアコンの掃除」「設定温度の上げすぎ防止」「風量の自動設定」の3つは、節電効果が高いポイントだといいます。

福田さんは、「暖房を我慢するのではなく、効率よく使うことが省エネにつながります。室温が18℃を下回らないよう意識しながら、冬を快適に過ごしてほしいです」と呼びかけています。

冬の電気代を抑えつつ健康を守るためにも、今日から取り入れたい節電術です。

パナソニック エアーマイスター 福田 風子さん

パナソニック株式会社 空質空調社 日本マーケティングセンター 空気事業マーケティング統括部
自宅に異なる4機種のエアコンを設置し、機能の違いや風の違いを感じ分ける。スマホを使って家中のエアコンを遠隔操作したり、時にはカビの発生したエアコンを自ら入手・分解して調べるなど担当の枠を超えてちょっとしたエアコンマニア

<Edit:編集部>

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