2020年3月11日

東日本大震災の復興地・​仙台市~女川町を走る(前編) (1/3)

 2011年3月11日に起きた東日本大震災。現在も、被災地では復興作業が進められています。宮城県沿岸部もまた、大きな被害を受けた地域のひとつ。そんな地域の現状を、自らの足で走りながら見ることのできる大会「仙女ウルトラマラニック」が開催されました。

(※本記事は初出2018年12月4日から再編集し公開いたしました)

プレ大会との違い

 MELOSでもその様子を取り上げましたが、プレを経て今回が初めての開催。プレ大会との違いは、以下のようなポイントです。

・松島海岸駅からスタートする「40kmの部」は廃止
・写真撮影による各地での通過チェックはなし(多聞山、松島海岸のみエイドで通過確認)
・スタート時間が5時に前倒しとなり、制限時間が14時間に延びた
・募集定員が30名→50名に増加

 とくに制限時間が延びたことで、参加できる方の幅が広がりました。中にはコースを外れ、観光スポットなどへ寄り道する方もいたようです。

関連記事:絶景を走り、温泉に入り、海の幸を堪能!宮城県「仙女ウルトラマラニック」プレ大会レポ(前編)

スタートは早朝5時!

 開始時間の朝5時は、まだ真っ暗闇。そんな中、スタート地点である「榴岡公園」には大勢のランナーが集まり、女川へ向けて走り出していきました。暗闇とはいえしばらくは市街や広い県道沿いを走るため、道は街灯で明るく照らされています。

 空が明るくなり始めたのは、多賀城市を抜けて七ヶ浜町へと向かう道中。ちょうど七ヶ浜は街灯が少ないので、到着するタイミングはよかったのではないでしょうか。とはいえ気温は低く、夜が明けても上着が手放せません。

 本大会の難所といえるのが、通過チェックを行っている「多聞山」。急な階段を登らなければいけません。ここはさすがに、屈強なランナーたちも走らず歩いていました。

エイドで「ホヤ」提供!

 驚きだったのは、なんとエイドで「ホヤ」が提供されていたこと。本大会ならではのご当地グルメ。ランナーの中には「これはビールが欲しくなる!」なんて言いながら味わっている方も。初めてホヤを食べたという方もおり、人気だったようです。

 多聞山は約22kmの地点。ここを越えると、塩釜市を通って松島へと向かいます。塩釜と松島の間には、車道を分けられたトンネルも。トンネルは歩道が狭くて走りにくいものが多いのですが、これなら安全です。喋ると声が響き、つい大声を出して笑いながら走ってしまいました。

 あまり人の通る機会がないこともあり、道幅の狭い場所も。車など周囲に気をつけながら、できるだけ端に寄って走ります。松島へと向かう道はアップダウンしており、なかなか走りごたえのあるコースです。

松島駅に到着

 約半分の松島駅に到着! こちらは多聞山と同じく、エイドの設けられた通過チェックのポイントになっています……が、スタッフの姿が見当たりません。駅前は人通りが多いため、少し離れた場所にポイントが設けられています。タイミングが合えば、スタッフが駅からエイドまで連れて行ってくれるようです。

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