生理中の運動ってどうなの?女性の約50%が「心身の不調改善に効果的」と回答。1万4000人以上によるアンケート調査
生理中の運動に躊躇する女性は多いのではないでしょうか。体調が優れない場合、「もしかすると余計に体調が悪くなってしまうかも」という疑念もあるかもしれませんが、生理中の運動は身体にどのような作用をもたらすのでしょうか。
アスリートのためのソーシャルネットワークサービスを提供するSTRAVA(ストラバ)が、専門的な研究チームとともに、世界中の女性14,000人以上に対してアンケートを実施。調査結果を公表しています。
デリケートな生理周期と運動の話題
冒頭のような疑問を持つ方が多い理由の1つに、生理周期と運動に関する教育体制が整っていないことがありそうです。
今回の調査に参加した72%の女性は、運動と生理周期に関する教育を受けたことがないと回答。さらに、アスレチックコーチを持つ女性でも、大多数となる81%がトレーニングに対する生理周期の影響について、コーチと話したことはないと答えています。ここから分かる通り、生理周期と運動の関連性については、比較的オープンに思われる現代においてもデリケートな話題であるといえそうです。
一方で、65%の女性は生理前・中に自分のパフォーマンスが低下したと感じているほか、69%の方は生理周期によって運動習慣の変更を余儀なくされることがあるとも答えています。生理中に限っていえば、ほぼ全員に近い88%の方が、運動パフォーマンスの低下を感じています。
生理周期と運動に関する教育体制を早々に整備することは難しそうですが、はたして生理中に運動をすることは"悪"なのでしょうか?
適度な運動は「心身の不調改善に効果的」との意見も
女性の生の声を聞いていきましょう。
今回の調査に参加した女性のうち47%は、適度なエクササイズは、生理痛や気分のムラ、食欲増進心身の不調を解消するのにもっとも効果的であると回答しました。
もちろん、残る半分の女性は、今のところ効果を実感できていないようです。このことからも分かる通り、女性全員に通じるものではないかもしれませんが、あくまで実験的に、生理中の運動に関して自身はどうなのかを試してみる価値はありそうな気もします。
女性の生理周期と運動に関する研究結果がまだ少ない点は残念ですが、女性アスリートは自身の生理周期と運動の関係性に、今一度向き合ってみてはいかがでしょうか。
<Text:辻村/Photo:Getty Images>