2022年1月24日

【男性1018人に聞いた】健康診断で引っかかっても再検査に行かない、医師の忠告もスルー。その理由とは

 食生活の欧米化などに伴い、日本人の間でも身近な問題となった肥満。皆さん、肥満に対してどのような意識を持っているのでしょうか?

 今回は、ニューアート・ヘルス&ビューティーが全国の30代~50代の男性を対象に実施した「肥満に対する意識」に関する調査結果を紹介します(調査対象:肥満の人かつ肥満による肥満リスクを心配している人、1,018人)。

30〜50代男性、現在の健康状態は?

 まずは、調査対象となった皆さんの現在の健康状態から確認していきましょう。

 「健康診断の結果、肥満に関わる検査数値やBMI数値(肥満度を示す体格指数)は年々変化していますか?」との質問には、約半数(49.8%)が「年々悪くなっている」と回答。こうした状況を受けて、「自身の将来の健康について不安を感じますか?」との質問には、9割以上の人が、「不安を感じている」と回答しています。

再検査を受けていない割合と、再検査を受けない理由

 健康診断の結果が出た後、医師から再検査の必要があると言われることもあるでしょう。皆さん、しっかりと医師の推奨を守って再検査を受けているのでしょうか。

 「健康診断で再検査の結果が出た際に、きちんと再検査を受けていますか?」との質問に対し、「再検査を受けている」と回答した人の割合は約半数。健康診断で再検査が必要と言われても、4割近くの人は再検査を受けていないと答えています。これは意外な結果ではないでしょうか。

 「再検査は受けていない」と回答した人に、「再検査を受けていない理由で、当てはまるものはどれですか?(複数回答可)」と質問したところ、「忙しくて再検査を受ける暇がない(41.3%)」と回答した人がもっとも多く、次いで「再検査を受けても変わらないと思うから(29.3%)」「今、健康で再検査を受ける必要性を感じないから(23.4%)」「病院が苦手、わざわざ行くのが億劫だから(23.4%)」「そのうち受けるつもりだったから(22.2%)」「検査結果に問題があると思わないから(13.2%)」などが続いています。

医師のアドバイス、守ることができない人も

 健康診断の結果次第では、医師から生活習慣や食生活などに関して指導・アドバイスを受けることもあると思います。こうした医師の忠告を守っていますかとの問いかけには、「全く行っていない」「あまり行っていない」をあわせると、3割以上の人が「守っていない」と回答しています。

 こうしたアドバイスを守らない理由として、「自分1人で努力を続けるモチベーションが続かないから」という回答が41.9%ともっとも多く、「今の食生活・運動習慣を変えるのは難しく、面倒と感じているから」が36.3%、「指導・アドバイス内容を聞いて、痩せられるイメージがないから」が21.9%などと続いています。

 ほか、「肥満はそこまで健康リスクが高いという実感がないから」という回答も14.5%と多くありました。

 ここまで見てきたデータですが、肥満の改善や病気リスクに対してお金をかけることについては、どのように認識されているのでしょうか。

 「肥満を解消し、将来の病気リスクを回避するためなら健康への自己投資をしたいと思いますか?」との質問には、約3割が「将来の病気リスクを回避できるなら、それなりの金額を健康のために自己投資したいと思う」「健康への自己投資ではなく、単に肥満を解消するための自己投資はしたいと思う」と回答しています。

 こうした結果から、肥満であることは良くないことだと何となく思っているものの、「いざ自分が病気にならないとわからない」という人が多く、病気リスクの回避よりも単なる肥満解消のために自己投資をしたい人が多いという実状が見えてきます。

 肥満は、新型コロナウイルス罹患の際に重症化リスクの高さが指摘されるなど、間接的に恐ろしい部分もあります。身近な問題だけに、その危機感がなかなか認識しづらいかもしれませんが、問題が顕在化しないうちになんとか改善の糸口を見つけたいものです。

<Text:辻村>